保育士採用の月20万円広告設計|応募数より園見学参加率で媒体配分を決める方法

保育士の採用広告に月20万円をかけているのに、入職につながらない。応募は毎月それなりに来るのに、連絡がつかない、園見学の当日に来ない、内定を出しても辞退される。こうした悩みを抱える保育園・こども園の採用担当者は非常に多く、その大半は「応募数」だけを見て媒体を選んでいることに原因があります。

保育士採用の市場は構造的な売り手市場です。厚生労働省の公表データでも保育士の有効求人倍率は全職種平均を大きく上回る水準で推移しており、応募を集めること自体の難易度が年々上がっています。だからこそ「応募が来た」という事実に安心してしまいがちですが、実際に採用の成否を分けるのは応募のあとの歩留まり、なかでも園見学に実際に来てくれる割合です。

本記事では、月20万円という現実的な予算を前提に、応募数ではなく園見学参加率と辞退率を軸に求人媒体・広告の配分を決める方法を解説します。媒体別の評価テーブル、予算配分モデル、応募後の導線設計まで、明日から実務で使える形でまとめました。広告代理店に依頼している園も、内製で運用している園も、媒体判断の物差しを入れ替えるきっかけとしてご活用ください。

保育士採用の広告は応募数だけを追うと失敗する

まず押さえたいのは、保育士採用における「応募」という数字の危うさです。求人媒体の営業資料や管理画面では応募数と応募単価が最も目立つ位置に表示されますが、この数字は媒体によって中身がまったく違います。とりあえずボタンを押しただけの応募と、園の方針を読み込んだうえでの応募が、同じ「1応募」としてカウントされるためです。

応募単価の相場と数字の中身の違い

保育士の応募単価は、媒体や地域によって幅がありますが、運用型の求人広告でおおむね5,000円から2万円程度、成功報酬型の人材紹介では採用時に理論年収の20〜30%が相場とされています。月20万円の予算であれば、単純計算で月10〜40件の応募が見込める計算になり、数字の上では十分に採れそうに見えます。

ところが実際の現場では、応募単価が安い媒体ほど応募の質が低い傾向がはっきり出ます。ワンクリックで応募が完了する媒体は応募のハードルが極端に低いため、他園と比較検討する前の情報収集段階の応募や、転職意欲がまだ固まっていない応募が混ざります。応募単価8,000円の媒体と1万5,000円の媒体を比べたとき、園見学まで進む割合が3倍違うことも珍しくありません。応募単価の安さは、採用単価の安さを意味しないのです。

応募から入職までの歩留まり構造

保育士採用のファネルは、応募、連絡がついて面談・園見学の日程が決まる、園見学に実際に参加する、選考に進む、内定、入職という段階を踏みます。各段階で一定の離脱が発生しますが、最も落差が大きいのが応募から園見学参加までの区間です。応募者への連絡がつかない、日程調整の途中で音信不通になる、予約した見学に現れないという離脱がここに集中します。

肌感覚として、応募数だけを追っている園では応募者の半数以上が園見学の前に離脱しているケースが大半です。仮に月20件の応募があっても、園見学に来るのが4人、選考に進むのが2人、入職が0〜1人という数字は珍しくありません。この構造を無視して「応募が少ないからもっと広告費を増やそう」と判断すると、離脱する応募を量産するだけで採用コストが膨らんでいきます。

さらに保育士採用では、地域と時期による変動も歩留まりに影響します。都市部では応募者が同時に5園以上へ応募していることも珍しくなく、対応の速い園から順に見学予約が埋まっていきます。郊外や地方では応募母数そのものが少ないため、1件の応募を園見学まで確実に運ぶ歩留まり管理の重要性がさらに増します。どちらの環境でも、応募数を眺めているだけでは打ち手が見えないという点は共通しています。

園見学参加率が最重要指標である理由

ではなぜ、面談設定率や内定率ではなく園見学参加率を軸にすべきなのでしょうか。理由は、保育士という職種の意思決定構造にあります。保育士の転職では、給与や休日といった条件面と同じかそれ以上に、園の雰囲気、保育方針、職員同士の人間関係が重視されます。これらは求人票では判断できず、実際に園を見て初めて評価されます。つまり園見学への参加は「この園で働くことを本気で検討している」という意思表示そのものです。

実務上のメリットも大きい指標です。園見学参加は日付と人数で明確に記録でき、媒体ごとに集計すれば数週間で傾向がつかめます。内定率や入職率は母数が小さすぎて月次では評価できませんが、園見学参加率なら月20万円規模の予算でも統計的な判断材料になります。応募数ではなく、媒体別の園見学参加数と参加率で広告費の行き先を決める。これが本記事の一貫した提案です。

この指標は、採用がうまくいっているかどうかの早期警報としても機能します。入職数は結果が出るまで数ヶ月かかりますが、園見学参加率は応募発生から1〜2週間で確定します。参加率が下がり始めたらどこかに異変が起きているサインであり、媒体の質の変化、競合園の求人強化、自園の対応遅れなどを早い段階で点検できます。月次の採用会議で見るべき数字を応募数から参加率に置き換えるだけで、議論の質が変わるはずです。

園見学参加率で媒体を評価する仕組みの作り方

指標を切り替えると言っても、特別なツールは必要ありません。必要なのは、応募がどの媒体から来たかを記録し、その後の園見学参加までを媒体別に追いかける台帳だけです。スプレッドシートで十分に運用できます。このセクションでは、計測の設計と媒体評価の基準を具体化します。

媒体別トラッキングの最小構成

応募が発生したら、応募日、媒体名、氏名、連絡がついた日、園見学の予約日、実際の参加有無、選考進捗、辞退の有無と理由を1行で記録します。ポイントは応募の瞬間に媒体名を確定させることです。求人媒体経由の応募は管理画面で判別できますが、GoogleやMetaの運用型広告から自園サイト経由で応募が来る場合は、応募フォームに流入元パラメータを引き継ぐ設定をしておくと集計が正確になります。

記録を始めて1〜2ヶ月もすると、媒体ごとの性格が数字に表れます。応募は多いが連絡がつかない媒体、応募は少ないが園見学までの到達率が高い媒体、見学には来るが辞退が多い媒体。この段階で初めて、広告費をどこに寄せるべきかが事実として見えてきます。計測の仕組みづくりに不安がある場合は、ハーマンドットの無料相談で現在の応募データを見ながら台帳設計をご提案することも可能です。

媒体評価のために最低限記録する項目

  • 応募日と流入媒体名:運用型広告経由はURLパラメータで判別する
  • 初回連絡の接続有無と接続までの日数
  • 園見学の予約日と実際の参加有無
  • 選考進捗と辞退のタイミング・理由
  • 入職の有無:最終的な採用単価の計算に使う

園見学参加率と辞退率の読み方

園見学参加率は「園見学参加数÷応募数」で計算します。分母を「見学予約数」にすると無断キャンセルの多さが隠れてしまうため、必ず応募数を分母に取ります。水準の目安としては、参加率が30%を超えていれば応募の質が高い媒体、15%を下回る媒体は応募単価がどれだけ安くても見直し対象と考えてよいでしょう。ただし判断には最低でも10件程度の応募母数が必要です。応募2件で参加1件の媒体を「参加率50%の優良媒体」と評価するのは早計で、母数が貯まるまでは参加数の絶対値とあわせて眺める程度にとどめます。

もうひとつの軸が辞退率です。園見学のあと、選考途中や内定後に辞退した割合を媒体別に見ます。見学後の辞退が特定の媒体に偏っている場合、その媒体の求人表現と園の実態にギャップがある可能性が高く、広告文や写真の見直しで改善できることがあります。一方で全媒体で辞退率が高い場合は、媒体ではなく園側の見学対応や条件提示に課題があるサインです。参加率は媒体の質、辞退率は園側の受け入れ品質を映す鏡と整理すると判断を誤りません。

辞退理由の記録も忘れずに行いましょう。「他園に決めた」で終わらせず、どの条件が決め手になったのか、見学時に不安を感じた点はなかったかを可能な範囲でヒアリングします。給与で負けたのか、通勤距離なのか、園の雰囲気なのかによって、次に打つ手はまったく変わります。理由が蓄積されると、求人票の表現や見学プログラムの改善点が具体的に見えてくるため、辞退は単なる損失ではなく次の採用の材料になります。

媒体タイプ別の評価の目安

媒体タイプごとに、応募単価と園見学参加率の傾向は大きく異なります。以下は保育士採用の支援現場での傾向を整理した目安です。自園の数字と照らし合わせ、どのタイプが自園の商圏で機能しているかを確認する起点にしてください。

媒体タイプ応募単価の目安園見学参加率の傾向特徴
検索連動型求人広告(Indeed・求人ボックス等)5,000円〜1.5万円15〜30%応募数は稼げるが質のばらつきが大きい
保育士特化型求人サイト1万円〜3万円30〜50%転職意欲が固まった層が中心
人材紹介(成功報酬型)採用時に年収の20〜30%50%以上質は高いが1名あたり60〜100万円
SNS広告(Meta等)+自園サイト8,000円〜2万円20〜40%潜在層に届く・園の雰囲気を伝えやすい
自園採用サイト(指名検索)ほぼ0円50%以上数は少ないが最も質が高い

検索連動型の求人広告を使う場合は、日別・求人別のレポートを読み込んで応募単価と質を両立させる運用が欠かせません。求人ボックスの改善手順は以下の記事で詳しく解説しています。

月20万円の予算配分モデルはフェーズで変える

月20万円という予算は、保育士採用の広告費としては決して大きくありませんが、配分を誤らなければ月1〜2名の入職を狙える現実的な金額です。重要なのは、最初から正解の配分を当てようとせず、計測フェーズと集中フェーズを分けて段階的に寄せていくことです。

立ち上げ期は広く浅く配って計測する

運用開始から2〜3ヶ月は、媒体を絞り込むためのデータ収集期間と割り切ります。検索連動型求人広告に8万円、保育士特化型サイトに6万円、SNS広告と自園サイト強化に4万円、予備費2万円といった形で、タイプの異なる媒体に分散させます。この期間の目標は入職者を出すことではなく、媒体別の園見学参加率を計測可能な精度で把握することです。

計測期間中は、比較の条件を揃えることも意識してください。媒体ごとに求人原稿の内容や給与表記がばらばらだと、参加率の差が媒体の実力なのか原稿の差なのか判別できなくなります。給与、勤務条件、園の紹介文、写真は全媒体で共通の内容を使い、媒体固有の項目だけを個別調整するのが基本です。原稿を揃えたうえで出た参加率の差こそが、その媒体の集客力の差だと言えます。

ここで焦って1媒体に全額を投じると、その媒体が自園の商圏に合わなかった場合に丸々1ヶ月分の予算と時間を失います。保育士採用は地域差が非常に大きく、都市部で強い媒体が郊外では機能しないことも普通にあります。最初の3ヶ月は「どの媒体が園見学を生むか」を買うための投資と考えてください。

集中期は参加率上位2媒体に7割を寄せる

計測データが貯まったら、園見学参加数と参加率の両方で上位に来た2媒体に予算の7割を集中させます。残り3割は、改善余地のある媒体のテストと自園採用サイトの強化に回します。上位媒体を1つに絞らず2つ残すのは、媒体側の仕様変更や競合園の出稿増で片方の効率が急に悪化するリスクに備えるためです。以下は月20万円の配分モデルの一例です。

費目立ち上げ期(1〜3ヶ月)集中期(4ヶ月目以降)
検索連動型求人広告8万円参加率次第で6〜10万円
保育士特化型サイト6万円参加率次第で4〜8万円
SNS広告・自園サイト4万円2〜4万円
テスト・予備費2万円2万円

注意したいのは、集中期に入っても配分を固定しないことです。保育士の転職市場には明確な季節性があり、年度末に向けた冬場は動きが活発になる一方、年度始まりの春は市場全体が静かになります。四半期ごとに媒体別の園見学参加数を見直し、配分を組み替えるサイクルを持つことで、同じ20万円でも成果は大きく変わります。

季節性を織り込んだ年間の使い方

年間で見ると、保育士の転職活動が最も活発になるのは10月から1月にかけての期間です。年度末での退職を決めた層が次の職場を探し始めるためで、この時期は同じ広告費でも応募と園見学の両方が増えやすくなります。逆に4月から6月は市場全体が落ち着くため、無理に獲得を狙うより、自園採用サイトの整備や求人票の改善、見学プログラムの見直しといった土台づくりに予算と時間を振り向けるほうが効率的です。

月20万円を12ヶ月均等に使うのではなく、繁忙期に月25〜30万円、閑散期に月10〜15万円と傾斜をつける年間設計も検討に値します。年間総額は同じでも、市場が動く時期に厚く張ることで採用1名あたりのコストは下がります。ただし傾斜配分は、媒体別の参加率データが1年分近く貯まってから行うのが安全です。データのない初年度は均等配分で計測に徹し、2年目から季節傾斜を導入する順番をおすすめします。

少額予算での媒体配分やテストの回し方の一般論は、以下の記事でも詳しく整理しています。

媒体タイプ別に見る園見学につなげる運用のコツ

同じ媒体でも、運用の仕方によって園見学参加率は大きく変わります。ここでは主要な媒体タイプごとに、応募の質を高めて園見学につなげるための実務ポイントを整理します。共通する原則は、応募のハードルを不必要に下げないことと、園見学というゴールを求人表現の段階から見せておくことです。

検索連動型求人広告は求人票の具体性で質を上げる

Indeedや求人ボックスに代表される検索連動型の求人広告は、月20万円予算の中核になりやすい媒体です。応募数を稼ぎやすい反面、求人票が抽象的だと情報収集目的の低意欲な応募が増えます。給与レンジは幅を狭く具体的に書く、シフトの実例を載せる、持ち帰り仕事や残業の実態を明記するなど、求人票の段階でミスマッチをふるい落とす書き方が参加率を押し上げます。

また、求人タイトルや本文に「まずは園見学からでもOK」という導線を明示しておくと、いきなり選考に進むことへの心理的ハードルが下がり、結果として本気度の高い応募が集まります。応募ボタンを押す前に園見学という中間ゴールが見えているかどうかで、応募後の連絡接続率が1.5〜2倍変わることもあります。クリック課金型の媒体では、応募単価だけでなくこうした質の変化まで見て入札を調整します。

運用面では、職種名や雇用形態ごとに求人を分けて出すことも参加率の改善につながります。正社員とパート、担任と補助を1本の求人にまとめると、検索側のマッチング精度が落ちて意図しない層の応募が増えるためです。求人を分ければ媒体側のレポートも職種別に見られるようになり、どの求人が園見学を生んでいるかの解像度が上がります。手間は増えますが、月20万円の予算を無駄なく使うための基本動作です。

保育士特化型サイトと人材紹介の使いどころ

保育士特化型の求人サイトは、転職意欲が固まった顕在層が集まるため園見学参加率が高く出やすい媒体です。掲載課金型なら月数万円から使えるプランもあり、月20万円予算でも組み込めます。一方、成功報酬型の人材紹介は1名あたり60〜100万円の紹介料がかかるため、月20万円の広告予算とは別枠の位置づけです。急募のクラス担任枠だけ紹介を使い、通年採用は広告で回すという併用が現実的でしょう。

特化型サイトを評価するときも、掲載順位や閲覧数ではなく園見学参加数で判断します。掲載プランのグレードを上げる提案を受けたときは、「このプランで園見学が何件増えるか」を過去データから逆算して判断すると、営業トークに流されずに済みます。媒体選定の全体像は、IndeedやGoogleしごと検索との比較も含めて以下の記事が参考になります。

SNS広告は潜在層に園の日常を届ける面として使う

MetaやInstagramの広告は、今すぐ転職サイトで検索してはいないものの、今の職場に不満を持つ潜在層に届く数少ない面です。保育室の日常、行事の様子、職員の座談会といった「働く風景」を見せるクリエイティブが機能します。求人票では伝わらない園の空気を先に見せられるため、応募時点で園への理解度が高く、園見学への参加率も安定しやすいのが特徴です。

ただしSNS広告は、応募まで一気に持っていこうとすると単価が跳ね上がります。月20万円予算の中では2〜4万円の少額で、園紹介ページや採用サイトへの誘導と園見学予約への導線づくりに絞るのが費用対効果の面で堅実です。フォロワー獲得やいいね数は追わず、あくまで園見学予約という行動につながったかで評価します。

自園採用サイトは最も参加率の高い資産になる

忘れてはならないのが、自園の採用サイト・採用ページの存在です。園名で検索して応募してくる層は、すでに園の場所や評判を調べたうえで行動しているため、園見学参加率は全流入経路の中で最も高くなります。求人媒体で園名を知った応募者が、応募前に園のサイトを見に来る動きも一般的で、自園サイトの充実度はすべての媒体の応募率と参加率に波及します

採用ページには、給与・待遇の明確な記載に加えて、1日の勤務の流れ、職員インタビュー、園見学の申し込みフォームを揃えます。とくに見学申し込みフォームは、求人媒体を経由せず直接予約できる導線として機能し、媒体費ゼロの応募を生みます。月20万円の予算のうち立ち上げ期に数万円をサイト整備に充てるのは、遠回りに見えて最も回収期間の長い投資です。

園見学参加率を高める応募後の導線設計

媒体配分を最適化しても、応募後の対応が遅ければ園見学参加率は上がりません。むしろ広告よりも先に見直すべきなのがこの領域です。保育士の応募者は複数園に同時応募していることが多く、対応スピードと予約のしやすさが参加率を直接左右します。

応募から初回連絡までの速度が参加率を決める

応募後の連絡は、当日中、できれば1時間以内が理想です。応募から連絡までの時間が半日を超えると接続率は目に見えて下がり、翌日以降になると他園の見学予約が先に入ってしまいます。電話がつながらない場合はSMSやメールで園見学の候補日を先に提示し、応募者が返信ひとつで日程を確定できる状態を作ります。連絡は速度と手数の両方を設計することが重要です。

また、日中は保育業務で電話に出られない応募者が多いため、連絡のつきやすい時間帯を応募フォームで聞いておく、夕方以降に連絡する体制を組むといった工夫も参加率に効きます。ここは広告費が1円もかからない改善領域であり、月20万円の広告効果を最大化する土台になります。

見学日程の提示方法にも工夫の余地があります。候補日は平日夕方や土曜午前など、在職中の保育士でも動きやすい枠を含めて3つ以上提示し、応募者に選んでもらう形にします。現職の勤務があるために平日日中しか見学枠がない園を諦める応募者は少なくありません。オンラインでの事前面談を挟んで園の説明を先に済ませ、見学当日は現場を見ることに集中してもらう二段構えも、忙しい応募者の参加ハードルを下げる有効な方法です。

応募後対応で参加率を落とす典型パターン

  • 初回連絡が翌営業日以降になっている
  • 電話のみで連絡し、不通のまま追いかけていない
  • 見学日程の候補を応募者側に考えさせている
  • 見学前日のリマインド連絡をしていない
  • 見学の所要時間や服装など当日の不安を事前に解消していない

見学前リマインドと当日体験の作り込み

園見学の予約から当日までに数日空く場合、前日のリマインドは必須です。無断キャンセルの多くは「行きにくくなった」という心理的な理由で起きるため、前日に「お待ちしています」という温度感のある連絡を入れるだけで参加率は改善します。あわせて、見学の所要時間、見られる内容、質問できる相手を事前に伝えておくと、当日への不安が減って足が向きやすくなります。

見学当日は、園長面談だけで終わらせず、実際の保育の様子と現場職員との会話の時間を必ず入れます。見学後の辞退理由を集めると「見学で保育の実際が見えなかった」「職員と話せなかった」が上位に来ます。せっかく広告費をかけて呼んだ見学者ですから、園の魅力が伝わる60〜90分の体験として設計してください。見学の最後に選考希望の意思を軽く確認し、希望者にはその場で次の日程を仮押さえすると、見学後の音信不通も減らせます。応募の入口となる採用ページや広告LPの改善は、以下の記事で応募率の観点から詳しく解説しています。

よくある失敗パターンと立て直しの手順

最後に、保育士採用の広告運用で実際によく見る失敗パターンと、その立て直し方を整理します。いずれも「応募数」を物差しにしていることが根本原因であり、園見学参加率に指標を切り替えることで解決の道筋が見えるものばかりです。自園の状況と照らして、当てはまるものがないか確認してください。

応募単価の安さで媒体を乗り換え続ける

「応募単価が半額になります」という営業提案を受けて媒体を乗り換え、応募は増えたのに入職がゼロになる。これは最も多い失敗です。乗り換え判断の時点で園見学参加率を見ていないため、質の低い応募を大量に買う結果になります。立て直すには、まず現在の媒体別台帳を1ヶ月分でも作り、参加率ベースで現状を可視化することです。そのうえで、採用1名あたりの実コスト(広告費÷入職数)を媒体比較の最終指標に据えます。

もし自園でこの計算ができない状態であれば、それ自体が最大のリスクです。どの媒体が機能しているか誰も説明できないまま、毎月20万円が習慣で支払われ続けることになります。現状の広告アカウントと応募データを棚卸ししたい場合は、無料の広告アカウント診断で媒体別の実態を整理するところから始められます。

代理店に任せきりで歩留まりデータが共有されていない

広告運用を代理店に委託している場合、代理店側が見ているのはクリック数や応募数までで、その後の園見学参加や辞退のデータは園の中に眠ったままというケースが目立ちます。この分断があると、代理店は応募単価の最適化しかできず、質の高い応募を増やす調整ができません。月次の定例で園側から参加率と辞退理由をフィードバックする運用に変えるだけで、広告文やターゲティングの改善精度が一段上がります。

逆に言えば、園見学参加率をKPIとして共有できない代理店、応募数のレポートしか出してこない代理店は、保育士採用のパートナーとしては力不足の可能性があります。委託先の見直しを検討する際の評価軸は、採用広告の運用代行を扱った以下の記事で詳しく解説しています。

見学後の辞退が続くときは園側の見せ方を疑う

媒体配分も応募後対応も整えたのに、園見学のあとの辞退が続くケースがあります。このとき媒体を責めても解決しません。見学に来ている時点で応募者の本気度は担保されているため、辞退の原因は見学体験そのものか、提示条件と求人表現のギャップにあると考えるのが自然です。求人票で「残業ほぼなし」と書きながら見学時に持ち帰り仕事の話が出る、写真の雰囲気と実際の園舎の印象が違う、といった小さなギャップの積み重ねが辞退につながります。

立て直しの手順としては、直近の辞退者数件分の理由を並べ、共通点を探すことから始めます。条件面が原因なら求人票の表現を実態に合わせて修正し、体験面が原因なら見学の案内役や説明内容を見直します。改善後は同じ媒体・同じ予算のまま1〜2ヶ月運用し、辞退率の変化だけを観察します。媒体を変える前に、園の見せ方を先に直す。この順番を守るだけで、無駄な媒体乗り換えコストを大幅に減らせます。

予算を増やす前に必ず確認すること

  • 媒体別の園見学参加率が計測できているか
  • 応募から初回連絡までが当日中に行われているか
  • 見学後の辞退理由を記録・分析しているか
  • 採用1名あたりの実コストを媒体別に計算できるか

この4点のうちひとつでも「できていない」があれば、予算増額は時期尚早です。月20万円のままでも、計測と導線の改善だけで入職数が変わる余地が残っています。逆にすべて整っているなら、参加率上位媒体への増額は根拠のある投資になります。判断に迷う場合はハーマンドットへの無料相談で、現在のデータをもとに増額の是非を一緒に検討できます。

まとめ:園見学参加率を物差しにすれば月20万円で戦える

保育士採用の広告は、応募数という入口の数字ではなく、園見学参加率という本気度の指標で媒体を評価することで、月20万円の予算でも十分に成果を出せます。計測台帳の整備、フェーズ別の予算配分、応募後の導線改善という順番で取り組めば、広告費を増やさずに入職数を伸ばす道筋が見えてきます。本記事の要点は次の3つです。

  • 応募単価の安さで媒体を選ばず、園見学参加率30%を基準に媒体を評価する
  • 月20万円は立ち上げ期に分散計測し、集中期に参加率上位2媒体へ7割を寄せる
  • 応募当日の初回連絡と前日リマインドで、広告費ゼロのまま参加率を底上げする

指標を切り替えた直後は応募数が減って見えることもありますが、追うべきは園見学に来る人数とそこからの入職です。媒体の良し悪しは応募数ではなく、園見学参加数で判断するという原則さえぶれなければ、営業提案や一時的な数字の変動に振り回されることはありません。数ヶ月単位で参加率と採用単価の推移を見ながら、配分を淡々と調整していきましょう。

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ハーマンドットでは、保育園・こども園を含む採用広告の運用を、応募数ではなく歩留まり指標を軸に設計・改善しています。現在お使いの求人媒体や広告アカウントを拝見し、媒体別の応募の質、園見学までの導線、予算配分の妥当性を第三者の視点で診断いたします。

「応募は来るのに入職につながらない」「どの媒体を続けるべきか判断できない」という段階のご相談でも構いません。診断では媒体別の園見学参加率の試算と、月20万円前後の予算での配分案まで具体的にご提示します。現在の体制のままで改善できる点があれば、その内容も含めて率直にお伝えします。

初回相談は完全無料・所要時間30分・オンライン対応可能

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