Telegram Adsの出稿可否|チャンネル指定とボット誘導でできること・できないこと

Telegram Adsの出稿可否

Telegram Adsへの出稿を検討するとき、多くの担当者が最初につまずくのは「どこに出せて、どこへ送れるのか」が日本語の資料でははっきりしない点です。検索で見つかる解説の多くは仕組みの紹介や暗号資産のニュースが中心で、公式のセルフサービス画面で実際に何を指定できるのかまでは書かれていません。

この記事では、Telegram公式の広告プラットフォーム(ads.telegram.org)の利用開始ガイド、広告ガイドライン、利用規約を2026年11月4日時点で確認し、チャンネル指定とボット誘導でできること・できないことを整理しました。公式に書かれていない条件は推測で埋めず、「公式には未公表」と明記しています。

あわせて、代理店や第三者プラットフォーム経由の商品と公式セルフサービスを分けて説明し、自社案件で使えるかを判断する確認表を用意しました。国内向けの集客に万能な媒体として勧める記事ではありませんので、判断材料としてお使いください。

この記事の要点

  • 公式セルフサービスの掲載先は、登録者1,000人以上の公開チャンネルで、チャンネルはリンク単位で指定します
  • リンク先はTelegram内のチャンネルかボットに限られ、外部サイトへは直接送れません
  • 本文は160文字以内、最低CPMは0.1 Toncoinで、作成後はターゲティングを変更できません
  • 入金した残高は利用規約上、払い戻しや引き出しができないため、少額から試すのが安全です

Telegram Adsの出稿は公式セルフサービスなら誰でも申し込めます

Telegram Adsの出稿は、Telegramアカウントさえあれば公式の広告プラットフォームから申し込めます。公式トップページには、誰でもこのプラットフォームを使ってTelegramに広告を出せると書かれており、法人審査の書類提出などの手順は案内されていません。

Telegram Adsとは、Telegramの公開チャンネルの投稿の下に「スポンサーメッセージ」として表示される、テキスト中心の広告です。公式トップページによると、広告収益の50%は掲載先チャンネルの運営者に分配され、個人チャットの内容や連絡先は広告のターゲティングに使われません。

掲載先は登録者1,000人以上の公開チャンネル

公式の利用開始ガイド(Telegram Ad Platform Explained)では、この仕組みを「1000人以上の登録者がいる公開の一対多チャンネルにスポンサーメッセージを作るツール」と説明しています。グループや個人チャットは掲載先に含まれていません。

ログインは電話番号を入力し、Telegram公式のサービスアカウントから届く確認メッセージを承認する方式です。個人アカウントのほか、自社のチャンネルやグループにひもづく「組織」を作ると、そのチャットの管理者全員で広告を管理できます。ただし組織を作れるのはチャンネルやグループの所有者だけです。

支払いはToncoinで最低CPMは0.1

課金は表示1,000回あたりのCPMで、利用開始ガイドでは最低CPMを0.1 Toncoinとしています。最低予算や最低入金額は公式には未公表です。ガイドにも利用規約(Telegram Ad Platform Terms of Service)にも記載がありません。

なお、2026年11月4日時点の公式トップページでは支払い手段を「Gram」と表記しており、利用開始ガイドの「Toncoin」と表記が揃っていません。実際の入金画面で指定される通貨を確認してから準備を進めてください。

項目公式で確認できる内容出典
掲載先登録者1,000人以上の公開チャンネル利用開始ガイド
指定方法t.me/〜 のチャンネルリンクで個別指定利用開始ガイド
本文スペース込み160文字以内・改行と箇条書き不可広告ガイドライン
リンク先Telegram内のチャンネルまたはボット利用開始ガイド
課金CPM課金・最低0.1 Toncoin利用開始ガイド
最低予算記載なし(公式には未公表)利用開始ガイド・利用規約
残高の返金払い戻し・引き出し・他アカウントへの移動は不可利用規約 4.3条

チャンネル指定でできることは掲載先の選択までです

公式セルフサービスで広告主が指定できるのは、どのチャンネルに出すかという掲載先までです。年齢・性別・地域・興味関心といったユーザー単位の絞り込みは、利用開始ガイドに設定項目として登場しません。

指定はリンク単位で作成後は変更できない

掲載先は、t.me/durov のようなチャンネル固有のリンクを入力して指定します。広告を作成したあとはターゲティングを変更できず、変えたい場合は「Create a similar ad(類似の広告を作成)」で同じ内容の広告を作り直す仕組みです。

一方で、タイトル・本文・URLはいつでも更新でき、CPMも上げ下げできます。予算は増額だけが可能で、減額するには広告を停止して削除し、残額をアカウント残高に戻したうえで作り直す必要があります。最初から大きな予算を1本の広告に入れないほうが、配分の修正が楽になります。

ユーザー属性で配信先を絞れない前提で選ぶ

ユーザー属性で絞れないため、成果はチャンネル選びでほぼ決まります。日本語話者に届けたい場合は、日本語で投稿されている公開チャンネルを自分で探して、1件ずつリンクを登録する作業が欠かせません。

また、Telegram Premiumの機能一覧には「No Ads(広告なし)」が含まれており、Premium会員にはスポンサーメッセージが表示されません。チャンネルの登録者数がそのまま届く人数にならない点も、見積もりの前提に入れておく必要があります。

コミュニティ起点の広告設計について詳しくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

リンク先はTelegram内のチャンネルとボットに限られます

公式セルフサービスの広告から誘導できるのは、Telegram内のチャンネルかボットだけです。利用開始ガイドには、本文とURL欄のリンクは t.me/link または @link の形式でチャンネルかボットを指す必要があり、外部サイトへのリンクは認められないと明記されています。

外部サイトへ直接送れないことの影響

自社サイトのLPへ直接送客して問い合わせや購入を計測する、という一般的な運用はそのままでは組めません。URL欄に入れたリンクは広告の下のボタンになり、本文に入れるリンクも同じ遷移先にそろえる必要があります。本文中のリンクは1つまでで、短縮URLやIPアドレスのリンクも禁止されています。

公式の統計画面で確認できるのは、表示回数と、広告を見たあとにチャンネルへ参加した数またはボットを開始した数です。サイト上のコンバージョンを媒体側で計測する仕組みは利用開始ガイドに記載がなく、外部の計測とつなぐ設計は広告主側で用意することになります。

ボット誘導で受け皿と計測を作る

外部サイトへ送りたい場合は、自社のボットやチャンネルを受け皿にして、その中で案内する二段構えが現実的です。広告ガイドライン(Telegram Ad Policies and Guidelines)では、ボットへのリンクにstartパラメータを付けることが認められているため、広告ごとに値を変えればボット側でどの広告から来たかを記録できます。

ただし、ほとんど操作できずに別の場所へ転送するだけのボットは、遷移先として認められない例に挙げられています。ボットはモバイルとデスクトップの両方でコマンドに正しく応答し、プロフィール画像と説明文を備えている必要があります。ボットの開発や外部計測との接続をどこまで自社で用意できるかは、出稿前に確認しておきたいところです。Telegram内の受け皿から自社サイトまでの計測設計についても、ご相談を承っています。

ボットから自社サイトへ送る際のパラメータ設計について詳しくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

広告審査では商材と表記の両方が確認されます

Telegram Adsは、提出した広告が審査を通過して初めて配信されます。広告のステータスは「In Review(審査中)」から「Active(配信中)」に変わり、「Declined(却下)」になった場合は理由と該当ガイドラインへのリンクが広告画面に表示されます。

掲載できない商材カテゴリ

広告ガイドラインの禁止コンテンツには、ギャンブル全般、政治・宗教、酒類とたばこ、医薬品や未承認の健康食品、武器、出会い系サービスなどが並んでいます。金融では、元本保証をうたう投資や短期で稼げる話、マルチ商法、高金利の短期ローンが対象です。

暗号資産そのものを名指しで禁止する記載は、2026年11月4日時点のガイドラインでは確認できませんでした。ただし利回りの保証や「必ず儲かる」に近い表現は金融商品の禁止項目に触れるため、暗号資産関連の案件ほど慎重な表現が必要です。国内の金融規制や景品表示法上の扱いは別問題ですので、判断が必要な場合は弁護士や所管官庁にご確認ください。

本文と遷移先の表記ルール

本文は過度な大文字や強調、絵文字の多用、改行、箇条書きが禁止されています。根拠のない最上級表現や他社比較、釣り文句も「誤解を招く広告」として扱われます。

遷移先にも条件があり、チャンネルは審査前の2週間に1件以上の投稿が必要です。また、掲載先チャンネル・広告文・遷移先の言語はそろえることが求められています。日本語の広告を出すなら、日本語のチャンネルに出し、日本語で運営しているボットやチャンネルへ送る形が基本になります。

審査やコンプライアンスが厳しい金融系の広告運用について詳しくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

公式セルフサービスと他の販売経路は仕様が異なります

「Telegram広告」と呼ばれる商品には、公式セルフサービス以外の経路もあり、指定できる項目や遷移先の条件が同じとは限りません。日本語で見つかる解説の中には、第三者プラットフォームの仕様を公式の仕様のように書いているものもあるため、どの経路の話かを最初に確認する必要があります。

開発者向け資料にある掲載面との違い

Telegramの開発者向け資料「Sponsored messages」には、チャンネルのほかに、ボットとのチャット上部、グローバル検索の結果、チャンネル動画の全画面再生中に表示されるスポンサー表示の仕様も記載されています。外部URLを開く際の確認画面や、画像・動画付きの広告についての記述もあります。

ただし、この資料はアプリ側の表示方法を定めたもので、広告主がセルフサービス画面で設定できる項目を示したものではありません。利用開始ガイドに記載のない掲載面や外部リンクは、公式セルフサービスでは使えない前提で計画し、必要な場合は販売経路ごとに提供条件を確認するのが安全です。

代理店・第三者プラットフォームと直接依頼

Telegramのチャンネルやボットへの広告枠を扱う第三者のサービスもあります。たとえばTelega.ioは2022年3月に日本の法人向けサービス開始を発表しており、同社の英語ブログでは銀行振込とドル・ユーロでの請求に対応すると説明しています。これらはTelegram公式とは別会社の商品で、掲載の仕組みや料金、返金条件はそれぞれの規約に従います。

また、Telegramは2025年7月に、チャンネル登録者が運営者に有償の投稿を提案できる「Suggested Posts」を公式ブログで発表しました。StarsかToncoinで支払い、投稿から24時間後に運営者へ支払われる仕組みです。チャンネル運営者と直接取引する形なので、広告表記の扱いは国内のステルスマーケティング規制も踏まえて広告主側で整える必要があります。

経路掲載先遷移先支払い
公式セルフサービス1,000人以上の公開チャンネルTelegram内のチャンネル・ボットToncoin(CPM課金)
第三者プラットフォーム各社の提携チャンネル・ボットなど各社の規約による各社の規約による(法定通貨の例あり)
Suggested Posts提案を承認したチャンネル投稿内容によるStars・Toncoin(投稿単位)

ゲームやファンコミュニティ向けの参加型広告について詳しくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

自社案件で使えるかは確認表で判定できます

Telegram Adsが自社案件に合うかどうかは、商材・受け皿・掲載先・支払いの4点を出稿前に確かめれば判定できます。下の確認表は、公式資料の条件を実務の順番に並べ替えたもので、1つでも「NG」が残る場合は出稿を見送るか、条件を満たす準備を先に進めてください。

Telegram Adsの出稿可否を判定する手順の流れ図
商材の確認から少額テストまで、公式条件に沿って順に判定します
確認項目出稿できる条件NGのときの対応
商材ガイドラインの禁止カテゴリに当たらない出稿を見送る
表現利回り保証・最上級表現・釣り文句がない広告文を書き直す
受け皿自社チャンネルかボットがあり、プロフィールと説明文が整っている受け皿を先に作る
運営実績受け皿のチャンネルに直近2週間の投稿がある投稿を再開してから申請する
言語掲載先・広告文・遷移先の言語が一致している掲載先を選び直す
掲載先日本語の公開チャンネルで登録者1,000人以上を複数確保できる他媒体を優先する
計測startパラメータ等で広告別の流入を記録できるボット側の記録を実装する
支払い暗号資産の取得と経理処理の方針が社内で決まっている経理・税理士と先に調整する

日本語圏の到達規模を確かめる方法

日本国内のTelegram利用者数や、日本語チャンネルの広告在庫量は、公式には未公表です。そのため、出稿前に掲載候補のチャンネルを実際に開き、登録者数と直近の投稿の閲覧数を一覧にして、届く人数の目安を自分で作る方法をおすすめします。

公開チャンネルの投稿には閲覧数が表示されるので、登録者数より実際の閲覧数を基準に見積もるほうが現実に近くなります。候補が数件しか見つからない場合は、Telegramは補助的な位置付けにとどめ、主要な媒体の予算を削ってまで投じないほうが安全です。Telegramを含めた媒体配分の見直しから相談したい場合は、お気軽にお問い合わせください。

予算と残高の扱いで注意すること

利用規約4.3条では、未使用の残高は引き出しも返金もできないとされ、4.4条では3年間利用がないと失効すると定められています。入金した資金は広告にしか使えないと考え、テスト配信に必要な分だけを入れるのが基本です。

暗号資産での支払いは、取得時と使用時の価格差など、通常の広告費とは異なる経理処理が必要になる場合があります。具体的な会計・税務の扱いは、顧問税理士に事前に確認してから入金することをおすすめします。

入金前に必ず確認したいこと

  • 入金画面で指定される通貨(公式ページ内で表記が混在しています)
  • 残高は返金・引き出し不可で、3年間利用がないと失効します
  • 予算は増額のみ可能で、減額は広告の削除と作り直しが必要です
  • 準拠法は英国法で、契約相手はTelegram Messenger Inc.と定められています

まとめ:Telegram Adsは受け皿と掲載先を確保できる案件に向きます

Telegram Adsの公式セルフサービスは、Telegram内のチャンネルかボットへの誘導に限られる広告です。掲載先はチャンネル単位でしか選べず、外部サイトへの直接送客もできないため、自社のボットやチャンネルという受け皿と、日本語の掲載先を確保できるかが出稿可否の分かれ目になります。最低予算は公式には未公表で、残高は返金されないため、少額のテストから始めるのが安全です。

  • 掲載先は登録者1,000人以上の公開チャンネルで、作成後はターゲティングを変更できません
  • 遷移先はTelegram内のチャンネル・ボットのみで、startパラメータで広告別の計測ができます
  • 第三者プラットフォームやSuggested Postsは公式セルフサービスと仕様が異なります

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Telegram Adsのような新しい媒体は、出稿そのものよりも、受け皿の設計や計測、既存媒体との予算配分で成果が分かれます。株式会社ハーマンドットでは、現在の広告アカウントの状況を確認したうえで、新しい媒体を試す余地があるかどうかを含めてご提案しています。

Telegramを含む海外媒体のテスト設計や、ボット経由の計測を自社サイトの成果とつなぐ方法など、具体的な作業の段階からご相談いただけます。法務や税務の最終判断が必要な事項は、専門家への確認ポイントを整理したうえでお伝えします。

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