介護施設の見学予約広告ガイド|資料請求より入居相談を増やす検索設計と電話導線の作り方

介護施設のリスティング広告を回しているのに、資料請求は届くのに見学の日程が埋まらない、というケースは少なくありません。電話は鳴るが、話を聞くと他県の施設と勘違いしていたり、求人の問い合わせだったりします。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の運営者から、こうした悩みを聞く機会は少なくありません。
原因の多くは広告の出稿量ではなく、何を成果として数えているかにあります。資料請求の件数を主な指標にしていると、管理画面の数字は伸びても空室は減らず、広告費だけが毎月積み上がっていきます。入居の判断は家族が見学で施設の空気を確かめてから下されるため、広告で追うべきなのは見学予約と、その手前にある質の高い入居相談です。
この記事では、介護業界全体の代理店選びではなく、介護施設の見学予約と入居相談を増やす検索広告の実務に絞って解説します。家族検索と本人検索の分け方、電話CVとフォームCVの役割分担、Googleビジネスプロフィールとの情報の揃え方、商圏の切り方、見学化率を使った停止基準まで、運用担当者がそのまま設定に落とせる粒度で整理しました。
この記事の要点
- 介護施設の検索広告は資料請求数ではなく、見学予約と有効な入居相談を主なコンバージョンに置く
- 検索するのは主に子世代の家族であり、本人やケアマネジャー経由の検索とは語句も広告文も分けて設計する
- 電話は緊急度の高い相談、フォームは遠方家族と夜間の受け皿として役割を分け、通話時間と見学化率で品質を測る
- Googleビジネスプロフィールの名称・住所・電話番号を広告と揃え、商圏は家族の生活圏で切る
- キャンペーンの停止と増額は、見学化率と空室が埋まるまでの日数で判断する
介護施設のリスティング広告は資料請求ではなく見学予約を追う
介護施設のリスティング広告で最も優先して追うべき成果は、資料請求ではなく見学予約です。資料請求は検討の初期段階でも気軽に送れるため件数は集まりやすい一方、そこから見学や入居に進む割合は施設によって大きくばらつきます。入居の可否を決める材料は見学で得られるものが大半なので、広告の評価軸もそこに合わせる必要があります。
ここで用語を揃えておきます。介護施設のリスティング広告とは、「老人ホーム ○○市」「介護付き有料老人ホーム 見学」のような検索語句に対して、施設の公式サイトや見学予約ページへの広告を検索結果に表示する運用型広告です。ポータルサイトへの掲載や紹介会社への成果報酬とは異なり、どの語句に、いくらまで払い、どのページで相談を受けるかを施設側で決められる点が特徴です。
資料請求数が増えても入居が埋まらない理由
資料請求が入居に結びつきにくいのは、家族が複数の施設へ一括で請求し、届いた資料を比較してから見学先を絞り込む行動をとるからです。LIFULL 介護が2025年6月に実施した「介護施設選びの実態調査」(施設選びに関与した全国の20代〜80代2,500名が対象)では、見学した施設数の平均は2.8か所で、全体の80.5%が3か所以下と報告されています。資料を取り寄せた施設の多くは、見学候補に残る前にふるい落とされているということです。
同じ調査では、施設選びで重視したこととして「スタッフの印象・雰囲気がよいこと」が54.8%で最多でした。スタッフの雰囲気は資料ではほとんど伝わらず、見学か電話で初めて判断できる要素です。資料請求の件数を積み上げるより、見学の場に来てもらう件数を増やしたほうが入居に近いという結論は、この数字からも裏づけられます。
見学予約を主なコンバージョンに置くと入札の学習先が変わる
Google広告の自動入札は、メイン目標に設定したコンバージョンが起きやすい検索とユーザーに予算を寄せていきます。資料請求をメイン目標にしていると、比較検討の入口にいる人や情報収集だけの人に配信が偏りやすくなります。見学予約と一定時間以上の通話をメイン目標に置き、資料請求は観測用の目標に下げると、入札が学習する先そのものが入居に近い層へ移ります。
見学予約の件数は資料請求より少ないため、最初の数週間は学習に必要なデータが足りないこともあります。その場合は、見学予約と有効通話を合算した目標を作る、あるいは手動入札や拡張クリック単価から始めて件数が貯まってから自動入札へ移る、といった段階を踏むのが現実的です。どちらの場合も、資料請求をメイン目標に戻さないことが重要です。
資料請求そのものが不要というわけではありません。費用や契約形態を家でじっくり比べたい家族にとって、パンフレットは判断材料として役立ちます。大切なのは、資料請求を入札の目標にしないことと、資料を送った後に電話で見学の意向を確認する流れを受付側で用意しておくことです。資料請求からの見学化率を別に記録しておけば、パンフレットの内容や送付後の連絡の改善点も見えてきます。
| 成果地点 | 広告での扱い | 主に見る指標 |
|---|---|---|
| 資料請求 | 観測用の目標(入札には使わない) | 資料請求からの見学化率 |
| 電話の入居相談 | メイン目標(最小通話時間を設定) | 有効通話率・通話からの見学化率 |
| 見学予約フォーム | メイン目標 | 見学実施率(キャンセル・無断欠席を除く) |
| 見学実施・入居申込 | オフラインで取り込み、価値を付ける | 見学1件あたり費用・空室が埋まるまでの日数 |
メイン目標と観測目標の切り分け方は、以下の記事で設定画面の操作まで含めて解説しています。
家族検索と本人検索で語句と広告文を分ける
介護施設の検索広告では、家族が親のために探す検索と、本人やケアマネジャーが探す検索を別の広告グループに分けるのが基本です。同じ「老人ホーム」という語を含んでいても、探している人の立場によって知りたい情報と不安の中身が異なり、広告文とランディングページの最適解も変わるためです。
家族が使う検索語の特徴
家族の検索は、地域名と施設種別に加えて、退院の期限や認知症の進行といった差し迫った事情を含むことが多くなります。「老人ホーム 退院後 すぐ」「認知症 受け入れ 施設 ○○区」「看取り 対応 有料老人ホーム」のような語句は、すでに条件が固まっている家族の検索であり、見学予約につながりやすい層です。ここには施設の受け入れ条件と見学予約の導線を最短で示すページを当てます。
一方で、「老人ホーム 費用 平均」「特養と有料老人ホームの違い」のような語句は、まだ施設の種類すら決まっていない段階の検索です。こうした語句で見学予約を求めても反応は鈍く、クリック単価に見合いません。完全に除外するか、予算を絞って費用シミュレーションや入居までの流れを説明するページへ誘導し、後述するリマーケティングで再接触するほうが効率的です。
本人とケアマネジャー経由の検索
自立度の高い方が住み替えを考えて検索する場合、語句は「シニア向け住宅」「サ高住 自立」「高齢者 住み替え ○○市」のように、介護よりも暮らしを連想させるものに寄ります。介護体制を前面に出した広告文は響きにくいため、居室の広さや外出のしやすさ、食事といった生活面の情報を先に出します。
ケアマネジャーや医療ソーシャルワーカーが受け入れ先を探す検索では、「医療依存度」「胃ろう 受け入れ」「空き状況」など専門的な語が増えます。件数は少ないものの紹介につながると複数の入居が生まれることもあるため、専門職向けの受け入れ条件一覧ページを用意し、空き状況の問い合わせを電話で直接受けられるようにしておく価値があります。
広告文の表現は告示と景品表示法を前提に書く
有料老人ホームの広告には、景品表示法に加えて「有料老人ホーム等に関する不当な表示」(平成16年公正取引委員会告示第3号)が適用されます。介護職員等の人数を表示する場合の常勤換算での記載や、土地・建物の権利関係、費用の内訳などについて、明りょうに記載されていない表示を不当表示として定めています。検索広告の短い見出しでも例外ではありません。
運用の現場でよく見かけるのは、「地域No.1」「安心の24時間看護」「必ず入れる」といった根拠を示せない最上級表現や断定表現です。広告審査を通過しても、表示規制上の問題は別に残ります。数値を出すなら根拠と時点を本文で示し、断定を避けて事実を書くことを、広告文の作成ルールとして運営側と共有しておきましょう。
広告文で避けたい表現と置き換え例
- 「地域No.1の満足度」:調査の根拠がなければ使わず、提供している事実(例:協力医療機関名、看護師の配置時間帯)を書く
- 「すぐ入居できます」:空室状況は日々変わるため「空室状況は電話でご確認ください」に置き換える
- 「24時間看護で安心」:実際の配置が日中のみなら誤認を招くので、配置時間帯を正確に記す
- 「費用は月○万円〜」:最低額だけを強調せず、管理費や食費を含むかどうかをページ側で明示する
介護業界全体の広告設計や、入居者集客と採用広告をどう統合するかについては、以下の記事で整理しています。本記事とあわせて読むと、施設全体の予算配分を考えやすくなります。
電話CVとフォームCVは役割を分けて計測する
介護施設の入居相談では、電話とフォームを同じコンバージョンとして扱わず、役割を分けて計測するのが正解です。電話は退院期限が迫っているような緊急度の高い相談を受け止める窓口であり、フォームは平日の日中に電話をかけにくい遠方の家族や、夜間に情報を調べる家族の受け皿です。両者は来る人も、見学に進む割合も異なります。
電話は緊急度の高い相談を受け止める
病院から退院を促されている家族や、在宅介護が限界に近い家族は、フォームに入力して返事を待つ余裕がありません。スマートフォンで検索し、そのまま電話をかけてきます。この層を取りこぼさないためには、広告に電話番号アセットを付け、ランディングページの最上部に通話ボタンを置き、受付時間を明記することが欠かせません。
なお、Google広告の電話専用広告は新規作成ができなくなっており、既存の電話専用広告も2027年2月に配信が停止される予定です(Google Ads APIの非推奨スケジュールより、2026年10月時点)。電話専用広告に頼ってきた施設は、電話番号アセットを付けたレスポンシブ検索広告への移行を早めに済ませておきましょう。
フォームは遠方家族と夜間の受け皿にする
親と離れて暮らす子世代は、仕事の合間や夜間に施設を調べることが多く、電話よりフォームを選びます。ここで入力項目を増やしすぎると離脱が増えるため、見学予約フォームは希望日時、連絡先、入居予定者との続柄、現在の状況(在宅・入院中など)程度に絞ります。要介護度や既往歴の詳細は、見学前の電話確認で聞けば十分です。
フォームから届いた予約は、翌営業日の午前中までに電話で折り返す運用を決めておくと、見学の実施率が安定します。複数の施設へ同時に問い合わせている家族は、最初に連絡をくれた施設から見学日程を決めていく傾向があるためです。折り返しの速さは広告の設定では改善できない部分なので、受付担当者と事前に取り決めておきます。
電話の品質を通話時間と内容で測る
電話のコンバージョンは、件数だけを見ると誤った判断につながります。営業電話、求人への応募、他施設と間違えた電話も1件として数えられてしまうからです。Google広告では通話レポートを有効にし、Google転送電話番号を使うことで、最小通話時間を超えた通話だけをコンバージョンとして数えられます。初期値として広く使われるのは60秒ですが、施設の受付フローに合わせて設定画面で必ず確認してください。
入居相談は空室状況と費用の説明だけで数分かかるため、最小通話時間は90〜120秒程度まで引き上げると、求人や間違い電話をかなり除外できます。そのうえで受付担当者が「見学につながった」「条件が合わなかった」を通話ごとに記録し、オフラインで取り込めば、通話の質まで入札に反映できるようになります。
| 計測方法(Google広告) | 数えるもの | 介護施設での使いどころ |
|---|---|---|
| 広告経由の通話 | 電話番号アセット・住所アセットからの通話(最小通話時間以上) | 検索結果から直接電話する緊急度の高い家族 |
| ウェブサイト上の電話番号への通話 | 広告クリック後にサイトの転送番号へかかった通話 | 施設ページを読んでから電話する家族 |
| 電話番号クリック | モバイルサイト上の番号タップ | 補助指標のみ(通話の成立は不明) |
| 通話コンバージョンのインポート | CRMなどで記録した見学化・入居につながった通話 | 通話の質を入札へ反映させる最終段階 |
転送電話番号の仕組みや、通話データを商談・成約までつなぐ実装手順は、以下の記事で詳しく解説しています。
Googleビジネスプロフィールの住所と電話番号を広告と揃える
見学予約を増やすうえで、Googleビジネスプロフィールの名称・住所・電話番号を広告やサイトの表記と一致させておくことは、入札設定と同じくらい重要です。施設名で検索した家族は、広告よりも先にマップの情報や口コミを確認することが多く、そこに書かれた電話番号へ直接かけてくるからです。
施設に直接つながる電話番号を登録する
Googleビジネスプロフィールのガイドラインでは、電話総合受付センターではなく、個々のビジネス拠点に直接つながる電話番号を指定するよう案内されています。また、実際の拠点とは異なる先へ誘導する番号やURLは使えず、発信者に追加料金がかかる番号も認められていません(Googleビジネスプロフィール ヘルプ、2026年10月時点)。
複数の施設を運営する法人では、本部のコールセンター番号を全施設のプロフィールに登録しているケースがありますが、これはガイドラインの趣旨から外れます。さらに、本部で一次受付をすると「どの施設の見学か」の判別に時間がかかり、見学日程の調整が遅れます。プロフィールには各施設の直通番号を登録し、本部の番号はサイト側の補助窓口として使うのが安全な分け方です。
施設名に宣伝文句や地域名を足さない
プロフィールの名称は、看板や契約書で実際に使っている正式な施設名にする必要があります。マーケティング用のキャッチコピー、営業時間や所在地の情報、電話番号などを名称に含めないことがガイドラインで求められています。「○○ホーム 駅徒歩5分 見学受付中」のような名称は、表示の停止につながるおそれがあります。
広告側でも同じ施設名を使い、住所アセットに表示される住所とサイトのフッター、プロフィールの住所を一字一句そろえておきます。表記が「1丁目2番3号」と「1-2-3」で揺れているだけでも、家族が別の施設と勘違いする原因になります。地味な作業ですが、見学予約の取りこぼしを防ぐ基本です。
住所アセットと口コミへの返信を連動させる
Google広告とGoogleビジネスプロフィールをリンクすると、住所アセットとして施設の所在地や距離を検索広告に表示できます。住所アセットからの通話も「広告経由の通話」として計測できるため、マップ上での接点を見学予約の数字に含められます。
家族はマップの口コミも読み込むため、厳しい内容の口コミに対しても、事実関係を確認したうえで丁寧に返信しておくことが見学予約率に影響します。返信では個人が特定される情報や入居者の状態には触れず、改善した点や相談窓口を案内するにとどめます。
マップ面での広告表示とMEOの違い、来店や電話のコンバージョンを増やす出稿設計については、以下の記事が参考になります。
商圏は施設からの距離ではなく家族の生活圏で切る
介護施設の検索広告では、施設を中心にした半径だけで配信地域を決めると、見学予約の多くを取りこぼします。施設を探しているのは近隣に住む親本人ではなく、離れた都市で働く子世代であることが多く、検索は家族の居住地から行われるからです。
半径設定だけでは遠方の家族に届かない
たとえば地方都市の施設の場合、親は施設の近くに住んでいても、検索している子は首都圏や近隣の政令市に住んでいることがあります。半径10kmの配信に絞ると、この層には広告が表示されません。地域設定は「所在地」ではなく「関心を示している地域」も含める設定を基本にし、施設の所在地名を含む検索語句であれば、遠方からの検索にも配信されるようにしておきます。
その一方で、地域名を含まない「老人ホーム 見学」のような語句は、関心を示す地域の設定だけでは遠方の無関係な検索にも配信されてしまいます。地域名を含まない語句は、施設の通勤圏や親世代の生活圏に絞ったキャンペーンへ分けて入札するのが無難です。
地域名と施設種別で広告グループを分ける
広告グループは、地域名と施設種別の組み合わせで分けると管理しやすくなります。「○○市 介護付き有料老人ホーム」「○○区 サ高住」「○○駅 グループホーム」のように分けておけば、どの地域のどの種別で見学予約が取れているかが一目で分かり、空室のある施設種別へ予算を寄せる判断も素早くなります。
隣接する市区の地名は、家族の生活動線に沿って選びます。親の通院先がある市、子が週末に訪問しやすい路線沿いの駅名など、実際の入居者の前住所や家族の居住地を受付記録から拾うと、机上で考えるより精度の高い地域リストができあがります。
求人と他施設の検索を除外する
介護施設の広告で特に多い無駄なクリックは、求人を探す人の検索です。「老人ホーム 求人」「介護施設 パート」「夜勤」などの語句は、施設名や地域名と組み合わさって表示されやすく、放置すると予算の一部を継続的に消費します。採用広告を別に運用している場合でも、入居者向けキャンペーンからは求人系の語句を必ず除外しておきます。
競合施設の名前を含む検索や、特別養護老人ホームなど自施設が該当しない種別の検索も、見学化率が低い傾向にあります。検索語句レポートを週に一度は確認し、除外キーワードリストとして複数キャンペーンへ一括で適用すると、運用の手間を抑えながら無駄を減らせます。
除外キーワードをリスト単位で管理し、手作業の追加を減らす方法は以下の記事で解説しています。
見学化率と空室が埋まるまでの日数で停止と増額を判断する
介護施設の検索広告を止めるか、予算を増やすかは、クリック単価やコンバージョン単価ではなく、見学化率と空室が埋まるまでの日数で判断します。コンバージョン単価が安くても見学に来なければ空室は埋まらず、逆に単価が高くても見学からの入居が続くキャンペーンは、施設経営にとって効率のよい投資だからです。
見学化率の定義を施設内で揃える
見学化率は、広告経由の入居相談(有効通話とフォーム)のうち、実際に見学が行われた件数の割合として定義します。予約を受けた件数ではなく、当日に見学が実施された件数で数えるのがポイントです。キャンセルや無断欠席を含めて計算すると、見学予約は多いのに入居が増えないキャンペーンを見逃してしまいます。
この数字は広告の管理画面だけでは出せません。受付担当者が問い合わせごとに流入元(どのキャンペーンか、電話かフォームか)と見学の有無を記録する台帳を用意し、週に一度、広告側の数字と突き合わせる運用が必要です。台帳の項目をそろえておけば、後からオフラインコンバージョンとして取り込む際にもそのまま使えます。
停止基準と増額基準を事前に決めておく
停止や増額の判断を担当者の感覚に任せると、成果が出ない時期に予算を削りすぎたり、逆に効果の薄いキャンペーンを惰性で続けたりします。判断基準は、空室数と目標入居時期から逆算して事前に決めておくのが確実です。以下は基準を作る際の考え方の例で、数値は施設の単価や空室状況に合わせて調整する前提です。
見学化率ベースの判断基準の作り方(例)
- 停止の検討:相談が一定数(例:10件)たまった時点で見学化率が施設平均の半分を下回るキャンペーン
- 語句の見直し:見学化率は平均並みだが、相談1件あたり費用が想定を超えている広告グループ
- 増額の検討:見学化率が平均以上で、予算上限により表示機会を逃している(インプレッションシェア損失がある)キャンペーン
- 一時抑制:空室が埋まり、入居待ちが発生している施設種別のキャンペーン
件数が少ない段階で判断すると、偶然のばらつきに振り回されます。判断は一定の相談件数がたまってから行い、それまでは語句と広告文の修正にとどめることが、介護施設のように月間の相談数が限られる業種では特に重要です。
空室数に合わせて予算を上下させる
介護施設の広告予算は、一般的な商材のように毎月一定額を使い切る考え方と相性がよくありません。空室が多い時期は見学予約の獲得を優先して予算を上げ、満床に近づいたら指名検索と専門職向けの語句だけを残して予算を下げる、という具合に空室数に連動させるのが合理的です。
このとき、空室が出てから埋まるまでの日数を施設種別ごとに記録しておくと、広告の効果を経営の言葉で説明しやすくなります。家族の施設検討期間は平均60.8日(前出のLIFULL 介護の調査)とされており、空室が出てから広告を強めても、見学から入居までには一定の時間がかかります。退去の見込みが分かった段階で、早めに予算を上げ始める判断も必要です。判断基準の作り方や受付台帳の項目設計に迷う場合は、広告運用の無料相談で現状の数字を一緒に整理することもできます。
見学実施や入居申込をGoogle広告に取り込み、入札の学習に使う手順は、以下の記事で解説しています。
見学予約の広告運用を外部に任せる際の確認事項
介護施設の検索広告を外部に任せる場合は、代理店が資料請求件数ではなく見学化率で報告してくれるかどうかを最初に確認します。報告の単位が管理画面のコンバージョン数のままだと、ここまで説明してきた電話品質や空室消化の視点が運用に反映されず、施設側が自分で台帳と突き合わせる負担が残るからです。
あわせて、通話レポートや転送電話番号の設定、Googleビジネスプロフィールとのリンク、受付台帳の設計まで支援範囲に含まれているかも確かめておきましょう。広告の配信設定だけを請け負う契約では、見学予約を増やすうえで重要な計測の土台が手つかずのまま残りがちです。依頼前に、計測設計と受付フローの改善が支援範囲に入っているかを書面で確認すると、後からの行き違いを防げます。
表示規制への配慮も確認ポイントです。有料老人ホームの告示や景品表示法に沿った広告文を書けるか、根拠のない最上級表現を提案してこないかは、初回の提案書を見ればある程度判断できます。過去の実績を語るときに数値の根拠と時点を示せるかも、表示への感度を測る目安になります。株式会社ハーマンドットでは、見学予約と入居相談を成果地点に置いた検索広告の設計や計測の見直しについて、無料相談を受け付けています。
運用代行の手数料体系や、費用の目安を事前に把握しておきたい方は、以下の記事をご覧ください。
まとめは見学化率を軸に検索広告を組み直すこと
介護施設のリスティング広告は、資料請求の件数を追う運用から、見学予約と有効な入居相談を追う運用へ切り替えることで、空室の埋まり方が変わります。最後に要点を3つにまとめます。
- 成果地点を見学予約に置く。資料請求は観測用の目標に下げ、見学予約と最小通話時間を超えた通話をメイン目標にして、入札の学習先を入居に近い層へ移す
- 家族の検索行動に合わせて設計する。家族検索と本人・専門職の検索を分け、商圏は家族の生活圏で切り、Googleビジネスプロフィールの名称・住所・電話番号を広告と揃える
- 見学化率と空室消化で判断する。受付台帳で見学の実施まで記録し、一定件数がたまってから停止・増額を決め、空室数に連動して予算を上下させる
まずは無料で広告アカウント診断を
「資料請求は来るのに見学が増えない」「電話の中に求人や間違い電話が多い」と感じている場合は、コンバージョンの定義や通話計測の設定、除外キーワードの状態を見直すだけで改善の余地が見つかることがあります。現在の広告アカウントがどの成果地点を学習しているかを確認するところから始めましょう。
株式会社ハーマンドットでは、介護施設の見学予約・入居相談を成果地点にした検索広告の設計から、電話計測やオフラインコンバージョンの整備まで、現状のアカウントを拝見したうえでご提案します。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
初回相談は完全無料・所要時間30分・オンライン対応可能






