AI Maxレポート読解ガイド|検索語句・アセット・着地URLで異常値を見抜く方法

AI Max連結レポートの読み方

Google広告のAI Max for Searchを有効にすると、キーワードに登録していない検索語句で広告が出たり、登録した最終ページURL以外のページへ着地したり、管理画面にない見出しが表示されたりします。成果が出ているうちは問題になりにくいのですが、CPAが崩れたときに「どの検索語句で、どの広告文が出て、どのページに飛んだのか」をすぐに説明できない運用者は少なくありません。

Googleは2026年9月23日の公式ブログで、検索語句・表示されたアセット・着地ページを一続きで確認できるAI Maxの新しいレポートを発表しました。ただし、このレポートの詳細と提供時期は「年内に案内する」とされており、2026年10月時点ではまだ使えません。今できるのは、既存の検索語句レポート、キーワードレポート、アセットレポート、ランディングページレポートを自分でつなぎ合わせて読むことです。

本記事では、AI Maxの拡張設定をどう組むかではなく、レポート上で何を異常値として扱い、AIが選んだURLをどう評価するかに絞って解説します。仕様は2026年10月時点のGoogle広告ヘルプと公式ブログにもとづいています。

この記事の要点

  • 連結レポート:検索語句・表示アセット・着地ページを一続きで見る新レポートは2026年9月23日に発表済みだが、詳細と提供時期は年内案内で未提供
  • 現状の読み方:検索語句、キーワード、アセット、ランディングページの4レポートを手作業でつないで読む
  • 異常値の基準:意図ずれの語句、想定外URLへの着地、合計行の急増、生成見出しの表現ずれの4点を週次で確認する
  • URL選定の評価:「選択方法」列でAI選定URLを切り出し、指定URLと同じ広告グループ内でCVRとCPAを比べる
  • 判断の時期:AI Max有効化後は公式ヘルプのとおり最低2週間は大きな変更を控え、その後に除外を判断する

AI Maxのレポートで見るべき全体像

AI Maxのレポートで見るべきものは、検索語句、キーワードの合計行、アセット、ランディングページの4つで、これらを組み合わせて初めて「なぜその広告が出て、なぜその成果になったか」が説明できます。どれか1つだけを見ても、拡張の良し悪しは判断できません。まずは各レポートが何を答えてくれるのかを整理しておきます。

AI Max for Searchとは、既存の検索キャンペーンに対して、検索語句の拡張(検索語句マッチング)、広告文の自動調整(テキストのカスタマイズ)、着地ページの自動選択(最終ページURLの拡張)をまとめて適用する機能群のことです。日本語の管理画面では「AI 最大化設定」と表記されるため、本記事でもレポートの列名などを説明する際はその表記を併記します。

既存の4レポートが答えてくれること

Google広告ヘルプの「検索キャンペーン向け AI 最大化設定のレポートについて」によると、2026年10月時点でAI Maxに関係する情報は4つのレポートに分かれて表示されます。検索語句レポートでは、マッチタイプが「AI 最大化設定」の語句と、その語句がどこから来たかを示す「ソース」列を確認できます。キーワードレポートには、AI Max経由のトラフィックをまとめた合計行が追加されます。

アセットレポートでは、Googleが生成したテキストアセットに「Google AI」という提供者が表示されます。ランディングページレポートでは「選択方法」列によって、そのURLがAI Maxによって選ばれたかどうかがわかります。つまり、語句・広告文・着地先の情報は既に存在しており、ばらばらに置かれているのが現状の課題です。

レポートAI Maxで追加された表示答えてくれる問い単独では答えられない問い
検索語句レポートマッチタイプ「AI 最大化設定」、ソース列、検索語句と広告の組み合わせビューどの語句で拡張配信されたかその語句の後にどのページで離脱したか
キーワードレポート「合計: AI 最大化設定の拡張一致」「合計: AI 最大化設定のランディング ページの一致」の行拡張がどの程度の比重を占めるかどの語句が比重を押し上げたか
アセットレポート「拡張された最終ページ URL のアセット」タブ、提供者「Google AI」生成された広告文がどれかどの語句に対して表示されたか
ランディングページレポート「選択方法」列AIが選んだURLがどれかどの語句・広告文の後に着地したか
AI Maxに関係する既存レポートの役割(2026年10月時点のGoogle広告ヘルプをもとに作成)

読み解きの順番を固定する意味

4つのレポートを毎回思いつきの順番で見ていると、目立つ数字に引きずられて原因を取り違えやすくなります。おすすめは、キーワードレポートの合計行で拡張の比重を確認し、次に検索語句レポートで中身を見て、ランディングページレポートとアセットレポートで着地先と広告文を確かめる順番です。比重、語句、着地先、広告文の順に固定するだけで、週次の点検時間は大きく縮みます。

この順番は、2026年9月23日に発表された連結レポートが提供された後も、そのまま使える考え方です。新レポートは語句から着地ページまでを1画面で見せるものなので、手作業でつないでいた視点を先に身につけておくほど、提供後の移行もスムーズになります。

数字を読む前にそろえておく前提

AI Maxのレポートを読む前に、比較の土台となる期間と指標をそろえておく必要があります。AI Maxを有効にした日、または自動アップグレードが適用された日を境に、同じキャンペーンでも配信される語句と着地ページの範囲が変わります。境目をまたいだ期間を1つにまとめて集計すると、拡張による変化と季節要因などの変化が混ざり、どちらが原因か判断できなくなります。

指標についても、CVの定義と計測の状態を先に確認しておくことが大切です。AI Maxは設定されたコンバージョンを手がかりに拡張先を学習するため、マイクロCVが主要CVに含まれていると、成果につながりにくい語句やページまで「成果が出ている」と判断されることがあります。レポートの数字を疑う前に計測の定義を疑うという順番を守ると、誤った除外を入れる事故を防げます。

なお、AI Maxの拡張範囲やブランド制御、URL除外の設定手順そのものについては、以下の記事で詳しく解説しています。

連結レポートで変わることと提供前の現状

連結レポートで変わるのは、検索語句ごとに「表示されたアセット」と「ユーザーが着地したページ」を同じ行の流れで追えるようになる点で、2026年10月時点ではまだ提供されていません。発表済みの機能と使える機能を混同すると、社内で「レポートで見られるはず」と誤った前提が広がります。ここでは公式発表で確認できる範囲だけを整理します。

公式発表で確認できる範囲

Googleは2026年9月23日の公式ブログ「AI Max language and reporting features」で、AI Max向けに2つの更新を発表しました。1つはAI Briefのクローズドベータを日本語を含む7言語へ広げること、もう1つが検索語句、表示されたクリエイティブアセット、着地ページを一続きで示す新しいレポートです。

同じ発表の中で、Googleはこれらの更新を順次展開するとしたうえで、詳細と提供時期は年内に案内すると述べています。つまり、レポートの具体的な列構成、対象キャンペーン、データの保持期間、エクスポートの可否といった点は、2026年10月時点では公式に確認できません。業界メディアの報道でも、提供日はまだ示されていないと伝えられています。

発表の文面から読み取れるのは、Googleがこのレポートを、顧客が広告主のビジネスとどう接点を持ったかを理解し、AI Maxがキャンペーンにもたらす価値を検証するためのものと位置づけている点です。言い換えると、拡張が成果に貢献しているかを広告主自身が確かめられるようにする狙いがあります。運用者にとっては、拡張の是非を語句単位ではなく、語句から着地までの流れ単位で判断できるようになることが最大の変化といえます。

連結レポートについて社内で共有すべき注意点

  • 提供状況:2026年10月時点では発表のみで、管理画面では使えない
  • 未確定の事項:列構成、対象範囲、エクスポート可否、過去データの遡及は公式未発表
  • 当面の代替:既存4レポートを週次でつないで読む運用を続ける
  • 情報源:提供時期は公式ブログとGoogle広告ヘルプの更新で確認する

提供前に準備しておくこと

連結レポートが使えるようになるまでの間にやっておくべきなのは、異常値の定義を社内で決めておくことです。新しいレポートが出ても、「どの状態を問題とみなすか」が決まっていなければ、表示される情報量が増えるだけで判断は速くなりません。本記事の後半で整理する4つの異常値パターンを、自社の基準として先に文書化しておくことをおすすめします。

もう1つの準備は、AI Max有効化前後の比較ができるデータを手元に残しておくことです。2026年9月からは、キャンペーン単位の部分一致設定や自動作成アセットを使っている検索キャンペーンがAI Maxへ自動でアップグレードされると、2026年4月15日のGoogle公式ブログで案内されています。自動アップグレードの対象になったキャンペーンは、切り替え時期の前後で数字の性質が変わるため、日付を記録しておくと後の読み解きが楽になります。

DSAを含む既存の検索キャンペーンをAI Maxへ移す際の棚卸しの進め方については、以下の記事で詳しく解説しています。

検索語句レポートで異常値を見つける読み方

検索語句レポートでは、マッチタイプ「AI 最大化設定」の語句を切り出し、ソース列と組み合わせて「なぜその語句で出たか」を確認するのが基本です。AI Maxの拡張は、登録キーワードからの拡張だけでなく、ランディングページやアセットの内容から語句を拾うこともあるため、語句だけを眺めても原因はわかりません。ソースまで見て初めて、どの設定を見直すべきかが決まります。

マッチタイプとソース列の読み方

Google広告ヘルプによると、検索語句レポートの「マッチタイプ」列で「AI 最大化設定」を絞り込むと、AI Maxの拡張で配信された語句だけを表示できます。さらに「ソース」列を表示項目に追加すると、その語句がどの情報をもとに拾われたのかを確認できます。ソース列は初期状態では表示されていないことが多いため、保存済みの表示設定に組み込んでおくと毎回の手間が省けます。

あわせて、ビューの切り替えで「検索語句と広告の組み合わせ」(旧称は検索語句と AI 最大化設定によるランディング ページ)を選ぶと、語句ごとに広告見出し、ランディングページ、キャンペーン、広告グループを並べて表示できます。現時点で連結レポートに最も近い見え方をするのがこのビューで、語句から着地先までを1行で確認したいときの起点になります。

ただし、このビューで確認できるのは語句と広告見出し、着地ページの組み合わせまでで、その後の成果を細かく分析するにはランディングページレポートやGA4などのデータと突き合わせる必要があります。組み合わせビューで気になる行を見つけ、詳細は別のレポートで確かめるという使い分けを意識すると、確認作業に無駄がなくなります。

異常値として扱う4つのパターン

検索語句レポートで異常値として扱うべきなのは、意図ずれの語句、自社ブランドや競合名の想定外の混入、費用だけが積み上がる語句、ソースがランディングページ由来なのにCVRが極端に低い語句の4つです。どれも件数や割合の問題ではなく、広告グループのテーマと語句の意図が合っているかという1点に集約されます。

特に見落としやすいのが、ソースがランディングページ由来の語句です。サイト内のブログ記事や採用ページ、よくある質問のページから拾われた語句は、検索ボリュームが大きい一方で購買意図が弱いことがあります。広告グループの訴求とかけ離れた情報収集系の語句が並んでいる場合は、語句の除外より先に、そのURLを着地先候補から外すかどうかを検討します。

一方で、意図ずれに見える語句がすべて悪いわけではありません。登録キーワードでは拾えなかった言い回しや、商品名の表記ゆれ、課題を言葉にした長い語句などは、拡張によって初めて見つかる有望な語句であることも多いです。こうした語句でCVが出ている場合は、除外ではなく登録キーワードへの昇格を検討します。異常値の点検は除外のためだけでなく、良い語句を見つけるためにも行うという意識を持つと、AI Maxの価値を引き出しやすくなります。

異常値のパターンレポート上の見え方まず確認すること主な打ち手
意図ずれの語句広告グループのテーマと無関係な語句に費用が発生ソース列が登録キーワード由来か、ランディングページ由来か除外キーワード追加、または該当URLの除外
ブランド・競合名の混入自社名や他社名を含む語句が拡張で表示ブランド向けキャンペーンとの重複有無ブランド除外・ブランド包含の見直し
費用だけが積み上がる語句クリックは多いがCVが0の状態が続く着地ページと表示見出しの組み合わせ着地URLの除外、見出しの差し替え
低CVRのページ由来語句ソースがランディングページで、CVRが指定URLより明確に低い拾われたページの内容と購買意図URL除外、サイト内ページの整理
検索語句レポートで確認する異常値のパターン(判断基準は運用上の目安)

数字が低く見えるときの注意点

マッチタイプを「AI 最大化設定」で絞り込んだときの合計値は、実態より小さく見えることがあります。Google広告ヘルプには、この絞り込みでは「その他の検索語句」が考慮されないと明記されています。プライバシー上の理由で個別表示されない語句の実績が含まれないため、絞り込み後の合計をそのままAI Maxの貢献度として報告するのは避けるべきです。

AI Maxの貢献度を全体で把握したい場合は、検索語句レポートではなく、次に説明するキーワードレポートの合計行を使います。語句の中身は検索語句レポート、量はキーワードレポートと役割を分けて読むと、社内報告で数字が食い違う事故を防げます。

検索語句レポートの除外・昇格・意図分類を週次で回す具体的な手順については、以下の記事で詳しく解説しています。

キーワードレポートの合計行で拡張の比重を読む

キーワードレポートの合計行は、AI Maxがキャンペーン全体の成果のうち、どれだけを拡張によって生み出しているかを測るための指標です。Google広告ヘルプによると、キーワードレポートの下部には「合計: AI 最大化設定の拡張一致」と「合計: AI 最大化設定のランディング ページの一致」という2つの行が表示されます。この2行の推移を見るだけで、拡張の比重が急に変わった週を見つけられます。

拡張一致とランディングページの一致の違い

「拡張一致」の行は、登録キーワードを起点に意図の近い語句へ広げた配信の合計です。部分一致のキーワードを使っている場合に近い性質を持ち、登録キーワードとの関連が比較的たどりやすい配信といえます。一方の「ランディングページの一致」の行は、キーワード以外の情報、つまりランディングページやアセットの内容をもとに語句を拾った配信の合計です。

どちらの行も、キャンペーン全体のうちAI Maxの拡張がなければ発生しなかった配信の大きさを示している点では共通しています。2つの行の合計が大きいほど、そのキャンペーンの成果は拡張に依存しているといえるため、拡張を止めたときの影響を見積もる材料にもなります。

2つの行は、異常が起きたときに疑う設定が異なります。拡張一致の比重が急増した場合はキーワードの構成や入札の変化を、ランディングページの一致が急増した場合はサイト側のページ追加や更新を疑うのが基本です。サイトに新しいページを公開した直後の週は、ランディングページの一致が動きやすいため、更新日をメモしておくと原因の切り分けが速くなります。

比重の変化を異常値として扱う基準

合計行で異常値として扱うべきなのは、比重そのものの高さではなく、前週や前月からの変化の大きさです。AI Maxの拡張比重はアカウントの規模や業種によって大きく異なるため、他社の数字と比べても判断材料にはなりません。自社のキャンペーンで4週間程度の推移を記録し、その範囲から外れた週を点検対象にする方法が現実的です。

たとえば、拡張分の費用比率が直近4週間の平均から大きく跳ねた週があれば、その週の検索語句レポートをソース列付きで開き、増えた語句を特定します。CPAが維持されていれば拡張がうまく機能している可能性が高く、CPAが悪化していれば、前の章で整理した4つの異常値パターンのどれに当たるかを確認します。比重の数字と成果の数字を必ずセットで見ることが大切です。

比重が少しずつ上がり続けるケースにも注意が必要です。1週ごとの変化は小さくても、数か月かけて拡張分が全体の大半を占めるようになると、登録キーワードによる制御がほとんど効かない状態になります。月に1回は、拡張分と登録キーワード分のCPAを並べて比べ、拡張分の効率が明らかに劣る状態が続いていないかを確認しておくと安心です。

合計行を読むときの確認ポイント

  • 比重の推移:直近4週間の範囲から外れた週を点検対象にする
  • 行の内訳:拡張一致とランディングページの一致のどちらが動いたかを分ける
  • 成果との対応:比重の変化とCPA・CVRの変化を同じ週で並べる
  • 外部要因:サイト更新日、入札戦略の変更日、自動アップグレード日を記録する

ランディングページレポートでURL選定を読む

AIが選んだURLは、ランディングページレポートの「選択方法」列で切り出し、同じ広告グループで指定したURLとCVRやCPAを比べて評価します。最終ページURLの拡張は、Google広告ヘルプで「検索語句との関連性が高く、広告グループのテーマに沿ったURLにのみトラフィックを送る」と説明されていますが、関連性が高いことと成果が出ることは別の話です。URL選定の良し悪しは、必ず成果指標で確かめる必要があります。

「選択方法」列で切り出すURLの見方

Google広告ヘルプによると、ランディングページレポートの「選択方法」列は、そのURLがAI Maxによって選ばれたものかどうかを示します。ここでAI選定のURLだけを抽出すると、広告主が指定していないページのうち、実際にトラフィックを受けたページの一覧が得られます。商品ページやカテゴリページが並んでいれば想定どおりですが、会社概要や採用情報、ブログ記事が並んでいる場合は注意が必要です。

また、最終ページURLの拡張でより関連性の高いURLが選ばれた場合、固定(ピン留め)したアセットが使われないことがある点も、Google広告ヘルプに記載されています。特定のページに着地するときだけ見出しの訴求が変わるため、URLの評価と広告文の評価を切り離さずに見ることが大切です。

AI選定URLを評価する3つの視点

AI選定URLを評価するときは、成果、意図との一致、ページの役割の3つの視点で見ます。成果の視点では、同じ広告グループ内の指定URLと比べてCVRとCPAがどうかを確認します。意図との一致の視点では、そのURLに着地した検索語句を検索語句と広告の組み合わせビューで確認し、語句とページの内容が噛み合っているかを見ます。

ページの役割の視点では、そのURLが広告の着地先として設計されたページかどうかを判断します。CVボタンやフォームへの導線がない記事ページは、成果が出ていないように見えても、ページ側の設計が原因であることが多いです。この場合は除外するか、ページに導線を追加するかの判断になり、広告側だけで解決しようとしないことが重要です。

AI選定URLの状態読み取れること判断
CVRが指定URLと同等以上AIが意図に合うページを見つけている維持し、指定URLへの追加も検討
CVRは低いがクリック単価も低い情報収集段階の流入を拾っているCPAが許容範囲なら維持、超えるなら除外
CVが0でクリックが積み上がる着地先として機能していないURL除外、またはページ側の導線改善
ブランドや法務上の確認が必要なページ広告の着地先として想定していない成果に関係なく除外
AI選定URLの状態別の読み方(判断基準は運用上の目安)

URL除外を判断するタイミング

URL除外の判断は、AI Maxを有効にしてから少なくとも2週間が経ってから行うのが基本です。Google広告ヘルプでは、新規・既存を問わずAI Maxを有効にした検索キャンペーンについて、変更を加える前に最低2週間待つよう案内されています。学習の途中で除外を重ねると、AIが良いURLを見つける前に選択肢を狭めてしまうおそれがあります。

ただし、ブランド上の理由や法務上の理由で着地させてはいけないページは、成果を待たずにすぐ除外します。料金改定前の古い情報が残るページや、問い合わせ導線のない社内向けページなどがこれに当たります。成果を見て判断するURLと、成果に関係なく除外するURLを最初から分けておくと、判断に迷う時間が減ります。

除外したURLは、一覧として管理しておくことも重要です。サイトのリニューアルでURLが変わったり、除外したページの内容が更新されたりすると、除外の理由がなくなっている場合があります。四半期に1回程度は除外URLの一覧を見直し、現在のサイト構成に合っているかを確認すると、AIが使える着地先を必要以上に狭めずに済みます。

URL別・アプリ別に着地後の成果を診断するレポートの使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。

アセットレポートで生成された広告文を点検する

アセットレポートでは、提供者が「Google AI」となっているテキストアセットを抽出し、表現が自社の基準から外れていないかを点検します。テキストのカスタマイズによって生成された見出しや説明文は、既存の広告文、ランディングページ、アセットの内容をもとに作られますが、文脈の切り取り方によっては意図しない言い回しになることがあります。成果の良し悪しだけでなく、表現の妥当性を確認する視点が欠かせません。

「拡張された最終ページ URL のアセット」タブの確認方法

Google広告ヘルプによると、キャンペーン単位のアセットレポートには「拡張された最終ページ URL のアセット」タブが用意されており、Googleが作成したアセットは「提供者」列に「Google AI」と表示されます。広告単位でも、Google AIによるアセットがどのように広告のカスタマイズに使われたかを確認できます。ステータス列からは、不要なアセットを削除する操作も行えます。

点検の際は、まず表示回数の多い生成アセットから順に確認します。表示回数が少ないアセットまで1件ずつ確認するのは現実的ではないため、上位の生成アセットに絞って表現を確かめ、問題があればその場で削除するのが効率的です。表示回数の上位から確認するという順番を決めておくと、点検の負担を一定に保てます。

生成された見出しで確認すべき表現

生成された見出しで特に確認すべきなのは、価格や割引率、効果効能、最上級表現、他社比較の4種類の表現です。ランディングページ内の別のキャンペーン情報や、終了済みのセール文言が拾われると、実態と合わない訴求が広告に出てしまいます。健康食品や化粧品、金融、不動産など表現規制のある業種では、確認の優先度をさらに上げる必要があります。

表現に問題がある見出しが繰り返し生成される場合は、アセットを削除するだけでなく、その元になったページの記載を確認することも大切です。生成の元情報がサイト側に残っている限り、似た表現が再び作られる可能性があるためです。広告文の問題がサイトの古い情報に起因しているケースは珍しくありません。

表現の点検とあわせて、生成アセットの成果も確認しておきます。生成された見出しが手動で作成した見出しより明らかに低いCTRやCVRにとどまっている場合は、生成の元になっている既存の広告文やページの訴求が弱い可能性があります。生成アセットの成績は、自社の広告文やページの訴求力を映す鏡として読むこともできます。

生成アセットの点検で見逃してはいけない表現

  • 価格・割引率:終了済みのセール価格や条件付きの割引が単独で出ていないか
  • 効果効能:薬機法や景品表示法に抵触しうる断定表現になっていないか
  • 最上級表現:「No.1」「最安」など根拠の提示が必要な文言が含まれていないか
  • 他社比較:競合名や比較表現が意図せず使われていないか

AIが自動生成した広告の承認責任を広告主側でどう管理するかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

4つのレポートをつないで読む週次の点検フロー

連結レポートが提供されるまでの間は、4つのレポートを週次で決まった順番につないで読むのが最も確実な方法です。1回の点検にかける時間は、キャンペーン数が数本程度のアカウントであれば30分前後に収まるように設計しておくと、継続しやすくなります。ここでは、比重、語句、着地先、広告文の順に読む具体的な流れを整理します。

週次で見る順番と所要時間の目安

最初にキーワードレポートの合計行を開き、拡張一致とランディングページの一致の比重が前週から大きく動いていないかを確認します。動きがなければ、検索語句レポートでは費用上位の語句だけを確認し、ランディングページレポートとアセットレポートは新しく出てきたURLと生成アセットのみを確認するという軽い点検で十分です。

比重が大きく動いていた場合は、検索語句と広告の組み合わせビューで増えた語句を特定し、その語句の着地先と表示見出しまで一気にたどります。ここで4つの異常値パターンのどれかに当てはまれば、除外キーワード、URL除外、アセット削除のいずれかの打ち手を選びます。異常がない週は軽く、ある週は深くという強弱をつけることが、点検を形骸化させないコツです。

点検の段階使うレポート確認する内容時間の目安
比重の確認キーワードレポート2つの合計行の費用比率とCPAの前週比5分
語句の確認検索語句レポート費用上位の語句、ソース列、新規の意図ずれ語句10分
着地先の確認ランディングページレポート選択方法がAIのURL、新しく出てきたURLの成果10分
広告文の確認アセットレポート提供者がGoogle AIの上位アセットの表現5分
AI Maxの週次点検フロー(時間は数本規模のアカウントを想定した目安)

判断のタイミングと記録の残し方

点検で見つけた異常値に対して打ち手を実行したら、日付と内容を必ず記録しておきます。AI Maxは複数の拡張機能が同時に動くため、除外を入れた翌週に数字が変わっても、それが除外の効果なのか、別の要因なのかを後から判断するのは困難です。変更履歴と点検メモをセットで残しておけば、翌月の振り返りで判断の精度を高められます。

また、有効化から2週間以内は大きな変更を控えるという公式の案内を踏まえ、立ち上げ直後の期間は記録だけを行い、打ち手は3週目以降にまとめて実行するという運用も有効です。ただし、ブランドや法務上の問題がある語句、URL、アセットは期間に関係なくすぐに対処します。待つべきものと待たないものを分けることが、学習を妨げずに事故を防ぐ方法です。

社内や代理店との共有のしかた

AI Maxのレポートを社内で共有するときは、拡張の比重、異常値として扱った件数、実行した打ち手の3点を毎週同じ形式で報告すると、関係者が状況をつかみやすくなります。生成アセットやAI選定URLは、広告運用の担当者だけでなく、ブランドや法務の担当者が見るべき情報でもあるため、表現の点検結果は別枠で共有するのがおすすめです。

運用を代理店に任せている場合は、AI Max経由の成果をどのレポートで示しているか、その数字が「その他の検索語句」を含むかどうかを確認しておくと安心です。連結レポートが提供された後も、異常値の定義や点検の順番はそのまま引き継げるため、今のうちに共有の型を作っておくことは無駄になりません。

自社のアカウントでこうした点検が回っているか不安な場合は、株式会社ハーマンドットのお問い合わせフォームからご相談いただければ、現状のレポート設定から確認します。

まとめ AI Maxはレポートを連結して読むことで判断できる

AI Maxの成果を正しく判断するには、検索語句、キーワードの合計行、アセット、ランディングページの4つのレポートをつなげて読むことが欠かせません。2026年9月23日に発表された連結レポートは2026年10月時点ではまだ提供されていないため、当面は次の3点を押さえて週次で点検することが重要です。

  • 異常値の定義を先に決める。意図ずれの語句、想定外URLへの着地、合計行の急増、生成見出しの表現ずれの4点を自社基準として文書化します。
  • URL選定は同じ広告グループ内で比べる。「選択方法」列でAI選定URLを切り出し、指定URLとのCVRとCPAの差で維持か除外かを判断します。
  • 比重、語句、着地先、広告文の順に読む。点検の順番を固定し、学習期間の2週間は記録に徹してから打ち手をまとめて実行します。

まずは無料で広告アカウント診断を

AI Maxを有効にした検索キャンペーンは、拡張が成果を押し上げているのか、それとも意図ずれの配信や想定外のURLへの着地でコストを膨らませているのかを、レポートから読み取れるかどうかで運用の質が大きく変わります。自動アップグレードの対象になったキャンペーンで、何がどう変わったのかを把握できていない場合は、まず現状を確認することから始めるのがおすすめです。

株式会社ハーマンドットでは、AI Maxを含むGoogle広告のアカウントを確認し、検索語句、着地ページ、生成アセットの状態まで含めて改善点を整理します。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。拡張を続けるか絞るかを数字で判断できる状態を一緒に作ります。

初回相談は完全無料・所要時間30分・オンライン対応可能です。

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