YouTubeオーディオ広告の実務ガイド|動画素材がなくても聴取中のユーザーに届ける台本と評価設計

YouTubeで広告を出したいものの、動画素材を作る予算や体制がない。そんな理由でYouTube広告を見送っている企業は少なくありません。実はYouTubeには、音声を主役にし、映像は静止画や簡単なアニメーションで済ませられる「オーディオ広告」というフォーマットがあります。
YouTubeは動画を見る場所であると同時に、音楽やポッドキャストを流しながら作業をしたり、バックグラウンドで再生したりする「聴く場所」としても使われています。オーディオ広告は、こうした聴取の場面にいるユーザーに向けて、音声でメッセージを届けるためのフォーマットです。
この記事では、Google広告ヘルプの記載をもとにYouTubeオーディオ広告の仕様と設定の流れを整理し、動画素材が弱くても成果につなげるための台本の作り方と評価の考え方を解説します。記載内容は執筆時点(2026年10月時点)の公式情報にもとづいています。
この記事の要点
- YouTubeオーディオ広告は、音楽やポッドキャストを聴いているユーザーに音声で届ける認知向けの広告フォーマット
- 最長30秒で、15秒以下はスキップ不可、16〜30秒はスキップ可能な広告として配信される
- 映像は静止画や簡単なアニメーションでよく、動画広告より制作費を抑えやすい
- 台本は「目を閉じても伝わるか」を基準に作り、評価はリーチとブランドリフトで行う
YouTubeオーディオ広告は聴取中のユーザーに音声で届ける認知向けフォーマット
YouTubeオーディオ広告とは、YouTubeやYouTube Musicで音楽やポッドキャストなどを聴いているユーザーに向けて、音声を中心にメッセージを届ける広告フォーマットです。Google広告ヘルプでは、ブランド認知度の向上とリーチの拡大を目的としたフォーマットとして案内されています。
Googleがこのフォーマットを発表した公式ブログ(2020年11月)では、YouTubeの利用場面として、聴きたいコンテンツに集中している「エンゲージド・リスニング」と、日常の作業の背景としてYouTubeを流している「アンビエント・リスニング」の2つが挙げられています。オーディオ広告は、画面を見ていない時間にもメッセージを届けられる点で、通常の動画広告とは役割が異なります。
動画広告は映像で注意を引き、視覚的な情報で商品の魅力を伝えます。一方、オーディオ広告は耳から入る情報だけで内容が伝わることを前提に作るため、映像は補助にとどまります。この違いを理解しておくと、動画広告の音声だけを流用するのではなく、オーディオ広告専用の台本を用意すべき理由が分かります。
どんな企業に向いているか
オーディオ広告が向いているのは、ブランドや商品の名前を覚えてもらうことが成果の第一歩になる企業です。地域密着のサービス、新しく立ち上げたブランド、名前を聞けば内容が伝わる商品などは、音声だけでも十分に認知を広げられます。反対に、見た目の魅力で選ばれる商品や、画面で操作を見せないと価値が伝わらないサービスは、動画広告と組み合わせて使うほうが効果を出しやすくなります。
また、音楽やポッドキャストを長時間聴く層と自社のターゲットが重なっているかも判断材料になります。通勤や作業中に音声コンテンツを聴く会社員、家事をしながら音楽を流す層など、聴取の習慣がある層に届けたい場合は、オーディオ広告の強みが生きます。自社の顧客にヒアリングして、普段どんな場面で音楽やポッドキャストを聴いているかを確かめておくと、配信の判断材料になります。
広告の仕様は最長30秒で尺によって配信形式が変わる
YouTubeオーディオ広告の尺は最長30秒で、15秒以下の広告はスキップできない広告として、16秒から30秒の広告はスキップ可能な広告として配信されます。Google広告ヘルプでは、広告にはYouTubeにアップロードした動画のリンクを使うこと、映像は静止画か簡単なアニメーションが推奨されることが案内されています。
尺の選び方は、伝えたいメッセージの量と、最後まで聞いてもらえるかどうかのバランスで決めます。15秒以下にすればスキップされずに最後まで届きますが、伝えられる情報は限られます。16秒以上にすると情報量は増えますが、スキップされる前提で冒頭に要点を置く構成が必要になります。
以下は執筆時点(2026年10月時点)のGoogle広告ヘルプの記載をもとに、主な仕様を整理したものです。仕様は変更されることがあるため、入稿前に最新のヘルプも確認してください。
| 項目 | 仕様(2026年10月時点) | 運用上のポイント |
|---|---|---|
| 尺 | 最長30秒 | 15秒以下はスキップ不可、16〜30秒はスキップ可能 |
| 入稿形式 | YouTubeにアップロードした動画のリンク | 映像は静止画や簡単なアニメーションでよい |
| アスペクト比 | 16:9が基本 | 4:3の場合は左右に黒い帯が入る |
| 解像度 | 240p〜2160p | 静止画でも文字が読める解像度にする |
| キャンペーン設定 | 目標「ブランド認知度とリーチ」→動画→オーディオ | 目標インプレッション単価で入札 |
| 配信面 | YouTube・YouTube Music | 長時間のリスニングやバックグラウンド再生中に配信 |
表のとおり、入稿するのは音声ファイルではなく、YouTubeにアップロードした動画です。音声に静止画を組み合わせた動画を作ってアップロードし、そのURLを広告に設定する流れになります。静止画にはブランド名やロゴ、行動を促す短い文言を入れておくと、画面を見たユーザーにも情報が伝わります。
キャンペーンの作成手順と入札の考え方
オーディオ広告のキャンペーンは、Google広告で目標に「ブランド認知度とリーチ」を選び、キャンペーンタイプに「動画」、サブタイプに「オーディオ」を選んで作成します。そのうえで予算と入札単価を設定し、広告グループにターゲティングを追加して、広告に使う動画のURLを入力します。
入札は目標インプレッション単価で行います。Google広告ヘルプでは、入札単価が低すぎると予算を使い切れない可能性があること、予測ツールでインプレッション数や見込まれる成果を確認できることが案内されています。立ち上げ時は予測ツールの数字を参考にしながら、予算を消化できているかを最初の数日で確認することが大切です。
ターゲティングは、狭めすぎないよう案内されています。オーディオ広告は認知の拡大を目的としたフォーマットなので、細かく絞り込みすぎると配信量が確保できず、フォーマットの強みが生かせません。地域と年齢の大枠を決めたうえで、興味関心やオーディエンスの条件は1つか2つに抑えるのが目安です。
キャンペーン作成前に準備するもの
- 15秒版と30秒版の音声台本と収録データ
- ブランド名・ロゴ・短い行動喚起を入れた静止画
- 音声と静止画を組み合わせてYouTubeにアップロードした動画
- 配信地域・年齢・予算・目標インプレッション単価の案
YouTube広告全体の買い方として、予約型で人気チャンネルにまとめて配信するYouTube Selectという選択肢もあります。オーディオ広告とは目的や買い方が異なるため、比較して検討したい場合は以下の記事もあわせてご覧ください。
台本は目を閉じても伝わるかを基準に作る
オーディオ広告の成果を左右するのは台本です。Googleの公式ブログでは、メッセージを明確かつ具体的にすること、親しみやすく自然な声を使うこと、そして目を閉じて聞いても広告の内容が分かるかを確認することが推奨されています。映像に頼れない以上、耳から入る情報だけで誰の何の広告なのかが伝わらなければなりません。
台本を作るときは、冒頭の数秒でブランド名か商品名を出すことを最優先にします。Google広告ヘルプでも、冒頭でビジネスや商品を紹介することが推奨されています。特にスキップ可能になる16秒以上の広告では、最後まで聞かれない可能性を前提に、最初の5秒で誰の広告かが伝わる構成にしておく必要があります。
台本の分量は、詰め込みすぎないことが大切です。Google広告ヘルプでは、30秒の広告にナレーションを入れる場合、英語で60〜80語程度が目安とされています。日本語の場合は放送で一般的に使われる「1分間におよそ300字」という読み上げ速度の目安を参考にすると、30秒で120〜150字程度に収めると聞き取りやすくなります。

音声で伝わりやすい言葉の選び方
音声では、漢字の熟語や同音異義語が聞き取りにくくなります。「導入」「検討」といった熟語は、文字で読めば分かりやすくても、耳で聞くと意味が伝わるまでに時間がかかることがあります。台本は書き言葉ではなく話し言葉で書き、実際に声に出して読んでみて、一度聞いただけで意味が分かるかを確かめながら仕上げます。
数字や固有名詞も注意が必要です。電話番号や長いURLを読み上げても、聞いた人は覚えられません。行動を促す場合は、「〇〇で検索」のように覚えやすい検索ワードを伝えるか、短いURLを読み上げたうえで静止画にも表示する方法が向いています。Google広告ヘルプでも、短縮リンクを音声で読み上げるか映像に表示して次の行動を促すことが推奨されています。
15秒版と30秒版で台本の組み立て方を変える
オーディオ広告の台本は、15秒版と30秒版で組み立て方を変えるのが基本です。15秒版はスキップされずに最後まで届くため、ブランド名と一つのメッセージを確実に伝えることに集中します。30秒版はスキップされる可能性がある代わりに情報量を増やせるため、冒頭で要点を伝えたうえで、理由や具体的な場面を補足する構成にします。
15秒版では、冒頭でブランド名を名乗り、聞き手が抱えている悩みに一言で触れ、最後にもう一度ブランド名と検索ワードを伝える流れが使いやすい形です。ブランド名を冒頭と最後の2回入れることで、途中から聞き始めた人にも名前が残ります。15秒で伝えられるメッセージは一つだけと割り切り、特徴を並べないことが大切です。
30秒版では、冒頭5秒でブランド名と要点を伝え、続く15秒程度で聞き手の日常の場面を描写しながら商品やサービスが役立つ理由を伝えます。最後の数秒で行動を促す一言と検索ワードを入れて締めます。場面の描写は、通勤中や家事の合間など、オーディオ広告が流れやすい聴取の場面と重ねると、聞き手が自分ごととして受け止めやすくなります。
同じ内容で2本作って比べる
最初の配信では、同じメッセージで15秒版と30秒版の両方を用意し、ブランドリフトや指名検索の変化を比べるのが効率的です。どちらの尺が自社のメッセージに合っているかは、事前には判断しにくいからです。2本を並行して配信し、反応の良いほうに予算を寄せることで、台本の改善点も見えやすくなります。
ナレーターの声のトーンや話す速さを変えた版を作って比べるのも有効です。Googleの公式ブログでは、動画の検証機能を使うと追加費用なしでクリエイティブを素早く比較できると案内されており、オーディオ広告でも同じ考え方で検証を進められます。
静止画と音声を組み合わせた素材の作り方
オーディオ広告の映像は、静止画か簡単なアニメーションで十分です。ただし、画面を見ているユーザーもいるため、ブランド名やロゴ、行動を促す短い文言を入れた静止画を用意しておくと、音声と映像の両方から情報が伝わります。
静止画は、スマートフォンの小さな画面でも読める大きさの文字で作ります。情報を詰め込みすぎず、ブランド名と一言のメッセージ、検索ワードやURL程度に絞るのが基本です。音声の内容と静止画の文言を揃えておくと、耳と目で同じメッセージを受け取ることになり、記憶に残りやすくなります。
簡単なアニメーションを使う場合も、動きは控えめにします。オーディオ広告はバックグラウンド再生中に流れることも多いため、映像の作り込みに予算をかけるより、台本と音声の品質に予算を回すほうが成果につながりやすくなります。ナレーターの声や話し方は、ブランドのイメージに合うものを選び、親しみやすい会話調を意識すると受け入れられやすくなります。
入稿前に確認したいポイント
- 冒頭5秒以内にブランド名か商品名が出てくるか
- 目を閉じて聞いても誰の何の広告か分かるか
- 電話番号や長いURLを読み上げていないか
- 静止画の文字がスマートフォンで読める大きさか
音声だけでなく、YouTubeショートの縦型画面に画像広告を出す方法もあります。動画素材を作らずにYouTube上で露出を増やしたい場合の選択肢として、以下の記事で制作の仕様をまとめています。
動画広告やほかの音声広告との使い分け
オーディオ広告は、動画広告の代わりではなく、動画広告が届きにくい聴取の場面を補うフォーマットとして位置づけるのが現実的です。Google広告ヘルプでも、動画キャンペーンのリーチを少ない費用で新しい広告枠に広げられることがメリットとして挙げられています。
すでに動画広告を配信している企業であれば、オーディオ広告を追加することで、画面を見ていない時間帯のユーザーにも接点を広げられます。動画広告をまだ配信していない企業であれば、動画を作る前の最初の一手としてオーディオ広告から始め、反応を見てから動画への投資を判断する進め方もあります。
Spotifyなどの音声配信サービスやポッドキャストの広告も、音声で届けるという点では共通しています。違いは、YouTubeのオーディオ広告がGoogle広告の管理画面で買えること、YouTubeの動画広告と同じオーディエンスの設定や効果測定の仕組みを使えることです。すでにGoogle広告を運用している企業にとっては、新しい管理画面や契約を増やさずに音声広告を試せる点が利点になります。
| フォーマット | 主な役割 | 素材の負担 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| YouTubeオーディオ広告 | 聴取中のユーザーへの認知拡大 | 音声+静止画で小さい | 動画素材がない、聴取層に届けたい |
| YouTube動画広告 | 映像での認知と興味喚起 | 動画制作が必要で大きい | 見た目や操作で価値を伝えたい |
| YouTube Select | 人気チャンネルへの予約型配信 | 動画制作が必要 | ブランドの安全性と面の質を重視 |
| Spotify・ポッドキャスト広告 | 音声サービス上での認知拡大 | 音声中心で小さい | 特定の番組や音声サービスの利用者に届けたい |
この表のように、それぞれのフォーマットには得意な場面があります。予算が限られている場合は、まずオーディオ広告で認知を広げ、反応の良い層や地域が見えてきたら動画広告や他の音声広告に展開するという段階的な進め方が取りやすいでしょう。Spotifyでの音声広告の考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
業種別に見たオーディオ広告の活用イメージ
オーディオ広告が力を発揮しやすいのは、名前を覚えてもらうことが次の行動につながる業種です。ここでは、代表的な業種ごとに、オーディオ広告をどう位置づけるとよいかを整理します。
地域密着のサービス業、たとえば不動産会社やリフォーム会社、学習塾などでは、配信地域を商圏に絞り、地名とブランド名をセットで繰り返し伝える使い方が向いています。商圏内の住民が、必要になったときに名前を思い出して検索してくれる状態を作ることが目的です。地名を入れた台本は、聞き手に「自分の地域の話だ」と気づいてもらうきっかけになります。
BtoBのサービスでは、決裁者や担当者が通勤中や作業中に音声コンテンツを聴いている場面に向けて、課題を言い当てる一言とサービス名を届ける使い方が考えられます。BtoBは検討期間が長いため、オーディオ広告だけで問い合わせを獲得するのではなく、検索広告や比較サイトでの接点と組み合わせ、指名検索や再訪の増加を通じて最終的な問い合わせにつなげる設計が現実的です。
ECや消費財では、新商品の発売時期や季節の需要が高まるタイミングに合わせて、短期間に集中して配信する使い方が向いています。音声だけで商品の見た目は伝えられないため、静止画で商品の写真を見せつつ、音声では使う場面や得られる体験を描写すると、動画がなくても商品の魅力が伝わります。
採用広告として使う方法もあります。求職者が通勤時間に音声コンテンツを聴いていることは多く、社名と働く魅力を一言で伝えるだけでも、求人サイトで社名を見かけたときの印象が変わります。採用は認知が応募のハードルを下げる領域なので、オーディオ広告の性質と相性の良い使い道の一つです。
フリークエンシーと配信期間の考え方
オーディオ広告で認知を高めるには、同じ人に適度な回数届けることが欠かせません。音声は一度聞いただけでは記憶に残りにくいため、1回の接触で終わらせず、一定期間のうちに複数回届くように配信量と期間を設計します。
ただし、同じ広告を何度も聞かされると、聞き手は煩わしさを感じます。Google広告ヘルプでも、リスナーにとって煩わしい広告にしないよう案内されています。フリークエンシーの上限を設定し、同じ人に1週間で数回程度にとどめることを目安にすると、記憶に残しつつ嫌われにくいバランスを取りやすくなります。
配信期間は、少なくとも4週間程度は確保するのが目安です。認知の変化は短期間では表れにくく、ブランドリフト調査で有意な差を確認するにも一定の配信量が必要です。キャンペーンの期間中に台本を2種類以上用意して入れ替えると、同じ人に届く場合でも飽きられにくくなります。
配信のタイミングも意識しておきたいポイントです。音声コンテンツが聴かれやすいのは、通勤時間帯や家事・作業の時間帯、就寝前などです。自社のターゲットがいつ音声を聴いているかを想定し、その時間帯に配信が集中するようにスケジュールを調整すると、同じ予算でも聴取の場面に合った届け方ができます。
広告ポリシーと表現で注意したいこと
オーディオ広告も、Google広告のポリシーに沿って作る必要があります。音声だから審査が緩いということはなく、誇大な表現や根拠のない比較、業種ごとに定められた規制への配慮は、動画広告や検索広告と同じように求められます。
特に注意したいのは、「業界ナンバーワン」「必ず効果が出る」といった言い切りの表現です。文字の広告であれば注釈で根拠を示せますが、音声では注釈を読み上げると広告が長くなり、聞き手にも伝わりにくくなります。根拠を示しにくい表現は、そもそも台本に入れないのが安全です。健康食品や化粧品、金融商品など、表現に法的な規制がある業種では、台本の段階で社内の法務や薬事の確認を通しておくと、差し戻しによる配信の遅れを防げます。
また、効果音や大きな音で注意を引く手法は、聞き手に不快感を与えやすく、ブランドの印象を損なうおそれがあります。Google広告ヘルプでも、リスナーにとって煩わしい広告にしないことが案内されています。音量や効果音は控えめにし、声の聞き取りやすさを優先して仕上げてください。収録の際は、スマートフォンのスピーカーやイヤホンなど、実際に聞かれる環境に近い機器で再生して確認しておくと、音のこもりや聞き取りにくさに気づきやすくなります。
配信開始後に見直すべきポイント
配信を始めたら、最初の1週間で予算の消化状況とリーチの伸び方を確認し、問題があれば早めに調整します。オーディオ広告は目標インプレッション単価で入札するため、単価が低すぎると配信量が伸びず、予算を使い切れないまま期間が過ぎてしまうことがあります。
予算が消化されていない場合は、まず入札単価を見直し、それでも改善しなければターゲティングの条件を緩めます。地域や年齢を絞りすぎている、興味関心の条件を重ねすぎているといった理由で配信対象が小さくなっているケースが多いからです。認知を目的とするフォーマットでは、配信量の確保が最初の課題になります。
2週間から3週間たった段階では、指名検索の数やサイトへの直接流入に変化が出ているかを確認します。変化が見られない場合は、台本の冒頭でブランド名がはっきり伝わっているか、検索ワードが覚えやすいかを見直します。声に出して聞き直してみると、文字で読んだときには気づかなかった聞き取りにくさが見つかることもあります。
配信が終わったら、ブランドリフト調査の結果と指名検索の推移を振り返り、次の配信で台本や配信地域をどう変えるかを決めます。1回の配信で結論を出さず、台本を改善しながら繰り返すことで、オーディオ広告は認知施策としての精度が上がっていきます。
評価はクリックではなくリーチとブランドリフトで行う
オーディオ広告の成果は、クリック数やコンバージョン数ではなく、どれだけの人に届いたかと、その結果ブランドの認知や想起がどれだけ上がったかで評価します。オーディオ広告は画面を見ていない場面で流れることが多く、その場でクリックされることを前提にしたフォーマットではないからです。
Googleの公式ブログによると、アルファテストの段階で計測したYouTubeのオーディオ広告キャンペーンのうち、75%以上でブランド認知度の有意な上昇が見られたと発表されています。ただしこれはGoogle側の発表値であり、自社の広告で同じ結果が出るとは限りません。自社で効果を確かめるには、ブランドリフト調査を使って、広告に接触した人としていない人の認知や想起の差を測るのが確実です。
ブランドリフト調査のほかに、指名検索の数やサイトへの直接流入の推移を見ることも、認知の効果を把握する手がかりになります。配信前の数週間と配信中の数週間で、ブランド名での検索数がどう変わったかを比べると、オーディオ広告が認知の入口として機能しているかを大まかに判断できます。
| 指標 | 見る目的 | 確認する場所 |
|---|---|---|
| リーチ・フリークエンシー | どれだけの人に何回届いたか | Google広告の管理画面 |
| ブランドリフト | 広告想起や認知の上昇幅 | ブランドリフト調査 |
| 指名検索数 | 認知が検索行動につながったか | Search Console・検索広告のデータ |
| 直接流入・再訪 | サイトへの関心が高まったか | アクセス解析ツール |
ブランドリフト調査の設計や、必要な予算の考え方については、以下の記事で手順を詳しく解説しています。
まとめ:オーディオ広告は台本と評価軸の設計で成果が決まる
YouTubeオーディオ広告は、動画素材がなくてもYouTube上で認知を広げられるフォーマットです。ただし、動画広告の音声を流用するだけでは成果は出にくく、聴取の場面を前提にした台本づくりと、クリックに頼らない評価の設計が欠かせません。最後に、押さえておきたいポイントを整理します。
- 尺は最長30秒で、15秒以下はスキップ不可、16秒以上は冒頭に要点を置く
- 台本は目を閉じても伝わるかを基準にし、冒頭でブランド名を出す
- 評価はリーチ・ブランドリフト・指名検索で行い、クリックだけで判断しない
まずは無料で広告アカウント診断を
YouTube広告を始めたいが動画素材がない、オーディオ広告と動画広告のどちらから始めるべきか分からないといったお悩みは、多くの企業で見られます。ハーマンドットでは、現在の広告アカウントと目的を確認したうえで、どのフォーマットから始めるべきか、台本や評価の設計まで含めて具体的にご提案しています。
YouTube広告に限らず、認知施策と獲得施策のバランスの見直しもご相談いただけます。初回相談は完全無料・所要時間30分・オンライン対応可能です。



