防犯カメラ設置会社の検索広告は 家庭向けと法人向けの現地確認予約を分けて取る

防犯カメラの設置会社が検索広告を回すとき、最初にぶつかるのが「家庭からの問い合わせと法人からの問い合わせが同じフォームに混ざる」という問題です。どちらも「防犯カメラ 設置」という同じ言葉で検索してくるため、キーワードだけを見ていると同じ需要に見えます。ところが受注までの距離も、担当者が用意すべき提案内容も、まったく別物です。本記事は2026年8月時点の情報にもとづいて整理しています。
家庭向けの検索者が知りたいのは、結局いくらかかるのかという一点に近いものです。カメラ一台なのか二台なのか、工事費込みでいくらなのか、その水準が自分の想定内かどうかを確かめてから次に進みます。一方で店舗や事務所の担当者は、費用よりも先に「どこに死角があるか」「録画は何日残せばいいか」を確かめたいと考えています。同じ広告文、同じランディングページで両方を受けると、どちらの疑問にも半分しか答えられないページになります。
この記事では、広告運用代行を本業とする立場から、防犯カメラ設置会社の検索広告を家庭向けと法人向けに分けて設計する具体的な方法を整理します。獲得件数や問い合わせ単価だけを追うのではなく、現地確認(現地調査)の予約が何件取れたかを主要指標に据える設計に踏み込みます。現地に立てさえすれば受注率が跳ね上がる業種なのに、その一歩手前の指標を誰も見ていないことが多いからです。
この記事の要点
- 家庭向けと法人向けは検索の中身が別物。キャンペーンもランディングページも予約フォームも分けるのが前提
- 家庭向けは費用相場を先に見せて離脱を減らす。法人向けは死角診断と録画要件から会話を始める
- 主要コンバージョンは問い合わせ件数ではなく現地確認予約の件数に置く。問い合わせ単価だけの評価は受注から遠い
- 電話とフォームの二本立てを前提に計測を組み、受注データはオフラインコンバージョンで広告側へ戻す
- 除外キーワードで購入希望層と情報収集層を切り分けないと、設置需要のない流入に予算を吸われる
防犯カメラ設置の検索広告は家庭向けと法人向けを分けて設計する
防犯カメラ設置会社の検索広告は、家庭向けと法人向けを別キャンペーン・別ランディングページ・別予約フォームで組むのが正解です。理由は単純で、同じ検索語から来た人でも、意思決定に必要な情報がまったく重ならないからです。ひとつのアカウントに同居させると、予算配分も入札調整も評価指標も全部が中途半端になり、どちらの成果も伸びない状態で固定されます。
防犯カメラ設置のリスティング広告という言葉が指すもの
防犯カメラ設置のリスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果に対して「防犯カメラ 設置」「監視カメラ 工事」「店舗 防犯カメラ」といった検索語に連動して広告を出し、自社サイトへ誘導する集客手法のことです。ディスプレイ広告やSNS広告と違って、いま設置を検討している人だけに絞って接触できるため、工事系の受注型ビジネスとは相性がよい媒体だと言えます。
設置工事を伴う商材である以上、検索広告の役割は「商品を売ること」ではなく「現地に行く約束を取ること」だと定義し直すのが実務的です。カメラ本体はネット通販でも買えますが、どこに何台付けるかを決められるのは現地を見た人だけです。広告の目的を受注ではなく訪問の獲得に置くと、広告文もランディングページも自然と揃ってきます。
ただし検索広告は「検討中の人だけに当たる」のと同時に、「検討中の人が全員同じ悩みを持っているわけではない」という弱点も抱えています。防犯カメラは家庭にも店舗にも工場にもマンション共用部にも設置されます。検索語の表面が同じでも、その裏にある事情は住宅の空き巣対策から、店舗のクレーム対応記録、従業員の労務トラブル防止まで幅広く散らばっています。この散らばりをアカウント構造で受け止めるのが設計の中心になります。
家庭向けと法人向けで検索の中身が変わる
家庭向けの検索者は、多くの場合ひとりで判断してひとりで発注します。判断の軸は費用が想定内かどうかと、工事が大掛かりにならないかどうかです。近所で空き巣があった、いたずらが続いている、といったきっかけがあって動き始めるため、検討期間は短く、価格が折り合えばその日のうちに問い合わせまで進みます。
法人向けはまったく違います。店舗や事務所の担当者は、上長や本部の承認を取るための材料を集めています。台数と設置位置を決めるために現地の死角を洗い出し、録画をどれだけ残す必要があるかを決め、そのうえで見積を稟議に回します。法人案件では初回接触から受注まで数週間かかるのが普通で、その間に比較検討が入ります。だからこそ、初回接触の場で「現地確認に来てもらう約束」を取れるかどうかが勝負になります。
混在アカウントで起きる典型的な崩れ方
家庭向けと法人向けをひとつのキャンペーンに入れると、自動入札は成約しやすいほうへ配信を寄せていきます。多くの場合、単価が安く決断が早い家庭向けにコンバージョンが偏り、法人向けの検索語には十分な予算が回らなくなります。結果として、件数は増えているのに一件あたりの粗利が下がり続けるという状態に陥ります。件数が増えているのに売上が伸びないアカウントは、この混在が原因であることが非常に多いです。
逆のパターンもあります。法人案件の受注額が大きいためにコンバージョン値を高く設定していると、入札が法人向けキーワードに寄りすぎて、単価の高いビッグキーワードで予算を使い切ってしまいます。家庭向けの安定した受注が細り、月ごとの売上の振れ幅が大きくなります。どちらの崩れ方も、キャンペーンを分けて予算に上限を設けておけば起きません。
| 比較項目 | 家庭向け | 法人向け(店舗・事務所) |
|---|---|---|
| 主な検索語 | 防犯カメラ 設置 費用、家庭用 防犯カメラ 工事 | 店舗 防犯カメラ、事務所 監視カメラ 導入 |
| 意思決定者 | 本人一人(同居家族と相談) | 担当者→上長→本部の稟議 |
| 知りたいこと | 総額、工事の規模、期間 | 死角の有無、録画保存日数、既存設備との接続 |
| 検討期間の目安 | 数日〜2週間 | 2週間〜2か月 |
| 初回に取るべき約束 | 無料見積または現地確認 | 現地確認とヒアリング |
この表のとおり、初回接触で取るべき約束は両者とも現地確認に集約されます。だからこそ、問い合わせ全体の件数ではなく、現地確認の予約が何件成立したかを共通の主要指標に据えると、家庭向けと法人向けを同じ物差しで比較できるようになります。広告アカウントの構造をどう分割すべきか迷っている場合は、無料の広告アカウント診断で現状の構成を確認するところから始めるのが早道です。
家庭向けは費用相場の提示と地域名検索で受ける
家庭向けの広告は、費用相場をランディングページの上部で明示するのが最も効果の高い改善です。家庭の検索者は価格が分からないページから早々に離脱し、金額を書いてある別の会社へ移ります。相場を隠して問い合わせさせる設計は、問い合わせ件数こそ増えても、価格が合わずに立ち消えになる案件を大量に作るだけです。
費用相場を隠さず先に見せる
2026年8月時点で公開されている各社の料金情報を見ると、家庭用の防犯カメラは工事費込みで一台あたり5万〜10万円程度、機器代が2万〜4万円、工事費が3万〜5万円という内訳が一般的なレンジとして示されています。二台構成なら8万円台、三台なら10万円台という積み上げ方も複数の設置会社が公開しています。自社の価格帯がこのレンジのどこにあるかを明示すれば、合わない人は最初に離脱してくれます。
広告運用の観点では、この「合わない人に早く離脱してもらう」動きは損ではありません。クリック費用は既に発生していますが、対応工数はゼロで済むからです。問い合わせの母数を減らしてでも現地確認化率を上げるほうが、営業一人あたりの受注件数は確実に増えます。件数が減ることを恐れて価格を伏せる判断は、短期の指標だけを守って現場を疲弊させます。
| 設置場所 | 台数の目安 | 費用レンジの目安 |
|---|---|---|
| 戸建て住宅 | 1〜2台 | 8万〜20万円 |
| アパート・マンション共用部 | 2〜4台 | 15万〜40万円 |
| 飲食店・小売店舗 | 2〜6台 | 20万〜60万円 |
| 大規模施設・工場 | 4〜12台 | 30万〜150万円 |
戸建てと集合住宅で悩みの中身が違う
同じ家庭向けでも、戸建てと集合住宅では相談内容が変わります。戸建ての場合は玄関・駐車場・裏庭といった屋外の複数箇所をどう押さえるかが焦点で、配線を屋外に這わせるかどうか、外壁に穴を開けたくないといった工事側の要望が出ます。集合住宅の場合は、自室の玄関前だけを撮ることの可否や、管理規約との兼ね合いといった、工事以前の確認事項が先に来ます。
戸建ての相談では、工事当日に何時間かかるのか、足場は必要なのかといった段取りの質問が必ず出ます。これは施工の説明であると同時に、決裁の材料でもあります。集合住宅では逆に、管理組合や貸主の承諾が取れるかどうかが最初の関門になり、承諾書のひな形を用意しているかどうかで会社が選ばれることさえあります。入口の分岐は住宅の種別で切ると最も精度が高くなると考えて設計してください。
この違いは広告文とランディングページの見出しに反映させるべきです。「戸建て向け」「賃貸・マンション向け」で入口を分けておけば、クリック後の納得感が上がり、フォーム到達率が改善します。検索語のレベルでも「戸建て 防犯カメラ」と「マンション 防犯カメラ」は別の広告グループに置いて、それぞれのランディングページへ送るのが素直な組み方です。
家庭向けキーワードの取り方と地域指定
家庭向けは工事のために現地へ行く必要があるため、配信地域は施工可能なエリアに厳しく限定します。日本全国からの問い合わせを受けても対応できないなら、その分の予算は無駄です。地域指定は「所在地」を条件にして、「関心のある地域」まで含めないよう設定しておかないと、遠方から調べているだけの人に配信が広がります。
キーワードは「防犯カメラ 設置 ◯◯市」のような地域名との掛け合わせが最も効率よく回ります。検索ボリュームは小さくても、実際に施工エリア内に住んでいる人がクリックするため、現地確認まで進む確率が高くなります。地図上での露出やローカル検索面の使い方まで含めて地域集客を組み立てたい場合は、以下の記事が参考になります。
法人向けは死角診断と録画要件で会話を始める
法人向けの広告は、価格ではなく「現地の死角を診断します」という提案から入るのが正解です。店舗や事務所の担当者は、そもそも何台必要なのかを自分で判断できません。台数が決まらなければ見積も出せないため、価格訴求そのものが噛み合わないのです。ここで無料の死角診断や現地ヒアリングを入口として提示すると、比較検討の土俵に乗る前に接触できます。
店舗と事務所では守る対象が違う
飲食店や小売店舗が防犯カメラを入れる目的は、外部からの侵入対策だけではありません。レジ周りの現金管理、クレーム発生時の状況確認、従業員間のトラブル対応といった内側の理由が同じかそれ以上の比重を占めます。したがって広告文で「空き巣対策」だけを打ち出すと、店舗担当者の課題には刺さりません。
事務所やオフィスの場合は、入退室の記録と情報資産の保護が中心テーマになります。サーバールームや書庫の前を撮る、来客の動線を残すといった要件が出るため、カメラの台数より「どこを撮るか」の設計が価値になります。法人向けの広告文には、必ず自社が想定する業種と設置目的を書き入れて、クリック前に対象を絞るほうが結果的にコストは下がります。
録画保存期間と画質の要件が見積を決める
法人案件の見積額を実質的に決めているのは、カメラ本体よりも録画装置の容量と保存期間です。何日分を残すのか、解像度をどこまで上げるのか、クラウド保存にするのかローカル録画にするのかで総額が大きく動きます。この要件を初回のヒアリングで押さえられるかどうかが、その後の提案精度を決めます。
だからこそ、法人向けの問い合わせフォームには「想定している保存期間」「設置予定の場所の種類」「既存カメラの有無」といった項目を最初から入れておく価値があります。項目が増えるとフォーム完了率は下がりますが、届いた一件あたりの質は明確に上がります。法人向けフォームは完了率を犠牲にしてでも要件を取りにいくのが、現地確認から受注までの歩留まりを守る近道です。
法人向け広告文で書くべき情報
法人担当者は稟議を通すために複数社を比べます。その比較表に載る情報を広告文の段階で出しておくと、指名で選ばれる確率が上がります。具体的には対応エリア、施工実績の業種、保守対応の有無、見積までの日数といった、稟議書に転記できる事実です。曖昧な「安心・低価格」といった表現は、比較表の欄を埋められないため機能しません。
公的な文脈を補強したい場合は、警察庁が公開している防犯関連の統計や施策情報を参照するのが確実です。警察庁の統計資料によれば、2024年の侵入窃盗の認知件数は43,036件で、ピークだった2002年の338,294件からは大幅に減少しています。数字が減っているという事実を無視して危機感だけを煽る訴求は、法人の担当者には見透かされます。出典は警察庁(https://www.npa.go.jp/)の公開資料を確認してください。
法人向けランディングページで落としやすい要素
- 対応エリアの明記がなく、担当者が自社所在地で対応可能か判断できない
- 施工実績が写真だけで、業種と台数と保存期間が書かれていない
- 見積までの日数が書かれておらず、稟議のスケジュールが引けない
- 保守・故障対応の窓口と費用が不明で、導入後のランニングコストが読めない
- 問い合わせ手段が電話のみで、日中に電話しづらい担当者を取りこぼしている
法人からのリードは件数が少ないぶん、一件ごとの質のばらつきが成果を左右します。届いたリードのどこを見て優先度を判断するか、営業側とどう共有するかまで含めて設計したい場合は、以下の記事が実務の助けになります。
現地確認予約を主要コンバージョンに置く
防犯カメラ設置会社の広告では、主要コンバージョンを「問い合わせ」ではなく「現地確認の予約成立」に置くべきです。現地に立ってしまえば、死角を一緒に見ながら台数と位置を決められるため、受注率は問い合わせ段階とは比較にならないほど高くなります。逆に言えば、現地に行けなかった問い合わせは、その大半が見積の送りっぱなしで終わります。
問い合わせ単価より現地確認化率で見る
問い合わせ単価だけを追うと、フォームを軽くする方向へ改善が進みます。項目を減らし、電話番号を任意にし、「まずはお気軽に」と書けば件数は増えます。ところがその結果、連絡がつかないリードと、そもそも設置予定のない情報収集が積み上がります。件数は改善したのに現場の受注は変わらない、という報告が続くアカウントはたいていこの状態です。
評価軸を現地確認化率、つまり問い合わせのうち何割が現地確認の日程確定まで進んだかに移すと、判断が一気に明確になります。現地確認化率が3割を切っているキーワードは、件数が出ていても止める判断が妥当です。逆に件数が少なくても現地確認化率が高いキーワードには、入札を厚くする根拠が立ちます。
フォーム項目を家庭向けと法人向けで分ける
フォームをひとつにまとめると、家庭向けには重すぎ、法人向けには軽すぎるという妥協点にしか着地しません。家庭向けは氏名・連絡先・住所・希望台数・希望日程の五項目程度に絞り、法人向けは会社名・部署・設置場所の種類・想定保存期間・既存設備の有無まで聞く、という別々の設計にします。
そのうえで、どちらのフォームでも「希望日程」を必須にしておくのが要点です。日程欄があるだけで、送信者の頭の中が「問い合わせる」から「予約する」へ切り替わります。この一項目の有無で現地確認化率が変わるのは、実務でよく観察される現象です。日程を選ばせる形式にして、選択肢を三つ以上出しておくと入力の負担も抑えられます。
予約枠の設計が広告成果を左右する
広告側でどれだけ精度を上げても、現地確認に行ける枠が週に二件しかなければ成果は頭打ちになります。予約枠は広告予算とセットで設計するべきリソースで、月に何件の現地確認をこなせるかが、そのまま投下できる広告費の上限を決めます。この対応を飛ばしたまま予算だけ増やすと、対応待ちのリードが滞留して失注します。
実務上は、施工担当が現地確認まで兼務している会社が多く、繁忙期には枠が消えます。広告費の増額判断は、現地確認の対応可能枠に余裕があることを確認してから行うのが鉄則です。枠が埋まっている月は、予算を増やすのではなく単価の高い法人向けへ配分を寄せるほうが、同じ工数で粗利が伸びます。
クリック後のページで何が離脱を生んでいるのかを構造的に洗い出したい場合は、ページ側の診断手順をまとめた以下の記事が使えます。
電話とフォームの二本立てを計測でつなぐ
防犯カメラ設置の問い合わせは、電話とフォームが半々かそれ以上に電話へ寄ります。したがって電話コンバージョンを計測していないアカウントは、成果の半分を見ずに入札を調整していることになります。電話計測を入れるだけでコンバージョン数が倍近くに変わるケースは珍しくありません。
電話コンバージョンの取りこぼしをなくす
電話計測は、広告からの電話番号表示オプション経由の発信、ランディングページ上の番号タップ、そして番号を控えて後からかけ直すケースの三系統に分かれます。前二者は標準的な設定で計測できますが、三つ目は転送番号を使ったコールトラッキングを入れないと追えません。設置工事のように「家族と相談してから電話する」動きが起きる商材では、この後追い発信が無視できない比率を占めます。
計測を入れたら、次に通話時間で品質を切り分けます。30秒未満の通話はコンバージョンとして数えない設定にしておくと、間違い電話や営業電話が混ざらず、自動入札の学習が安定します。通話内容のメモを営業側で残してもらい、現地確認の日程が確定した通話だけを別のコンバージョンとして計上できれば、評価はさらに実態へ近づきます。
受注までオフラインコンバージョンで戻す
現地確認の予約まで計測できたら、その先の受注データを広告側へ戻す工程に進みます。予約時に発行したクリックIDを社内の管理表に保存しておき、受注が決まった段階でオフラインコンバージョンとして取り込むと、自動入札は「受注につながる検索語」を優先するようになります。防犯カメラの案件は受注までの期間が長いため、この戻し込みの効果が出やすい領域です。
戻し込みの精度を上げるうえで効くのは、社内の管理表の設計です。問い合わせ日、現地確認日、見積提出日、受注日という四つの日付を同じ行に並べておけば、どの段階で案件が止まっているかが一目で分かります。広告側の数字と突き合わせる際も、この管理表が揃っていれば作業は数分で終わります。計測の整備よりも先に、社内で日付を揃えて記録する運用を作るほうが効果が大きいことは覚えておいてください。
運用上の注意は、取り込みの遅延です。受注確定まで一か月以上かかる案件を扱う場合、コンバージョンの計上期間を長めに設定しておかないとデータが欠落します。取り込みの頻度も週次以上を確保しないと、学習が古い情報のまま進みます。電話まわりの計測設計を具体的な実装手順から確認したい場合は、以下の記事に一通りまとまっています。
キャンペーン構成と除外キーワードの整え方
キャンペーンは家庭向けと法人向けで分け、そのうえで予算を固定するのが基本構成です。広告グループのレベルで分けるだけでは、予算が自由に行き来してしまい、分けた意味が薄れます。キャンペーンを分ければ日予算の上限で強制的に配分を守れるため、月次の売上構成をコントロールできます。
キャンペーン分割は予算配分の都合で決める
分割の粒度を細かくしすぎると、ひとつあたりのコンバージョン数が減って自動入札の学習が回らなくなります。防犯カメラ設置の規模感であれば、家庭向け、法人向け、指名検索の三本立てから始めて、法人向けの件数が増えてきた段階で業種別に割るのが現実的です。ひとつのキャンペーンで月30件のコンバージョンが見込めないなら分割しないという目安で判断してください。
地域を跨いで施工している会社の場合は、エリア別にキャンペーンを分ける選択肢もあります。ただしエリア分割は件数がさらに薄まるため、施工単価や競合状況がエリアごとに明確に違う場合に限るべきです。単に管理上見やすいという理由だけで分けると、学習の分断というコストのほうが上回ります。
除外キーワードは購入検討層と情報収集層を切り分ける
防犯カメラ領域は、設置予定のない検索が大量に混ざる分野です。ダミーカメラ、自作、レンタル価格の比較、家電量販店での購入方法、といった検索語は、工事を伴う設置需要とは重なりません。これらを放置すると、クリック単価の安さゆえに大量のクリックを買ってしまい、予算の相当部分が消えます。
加えて、求人・中古・法律関係の検索語も定期的に混入します。検索語レポートを週次で確認して除外を積み上げる運用を最初の三か月は必ず入れてください。運用が安定してからも月次での棚卸しは続ける必要があります。除外の判断基準や運用ルールの作り方は、以下の記事に手順としてまとまっています。
優先して除外したい検索語の系統
- ダミー・フェイク・偽物といった、設置工事につながらない商品検索
- 自作・DIY・取り付け方法など、自分で設置しようとしている検索
- レンタル・リース比較のみを目的とした検索(自社が対応していない場合)
- 求人・採用・資格に関する検索と、法律・条例の解釈を調べる検索
- 施工エリア外の地域名を含む検索は、地域指定と除外の両方で二重に止める
予算配分と成果評価の考え方
初期予算は、現地確認の対応可能枠から逆算して決めます。月に現地確認を10件こなせる体制なら、現地確認化率を3割と見積もって問い合わせ33件、そこから想定コンバージョン単価を掛けた金額が上限になります。この逆算をせずに「とりあえず月30万円」と決めると、対応しきれないか、枠が余るかのどちらかになります。
初期予算の置き方と学習期間
自動入札を使う前提なら、最初の一か月は手動に近い形で検索語を整え、コンバージョンが安定して発生する状態を作ってから切り替えるのが安全です。コンバージョンが月10件に満たない状態で目標単価型の入札に切り替えると、配信が絞られて件数がさらに落ちる悪循環に入ります。自動入札への切り替えは直近30日のコンバージョン30件を目安にすると失敗が少なくなります。
予算を増やす場面では、一度に倍にするのではなく20〜30%刻みで上げ、二週間ずつ様子を見ます。急激な変更は学習をリセットさせ、単価が跳ねる原因になります。防犯カメラの案件は季節要因の影響も受けるため、変更の効果と季節の効果を切り分けるためにも、変更は一度にひとつだけにしてください。
季節性と地域特性の読み方
防犯需要には季節の波があります。年末年始や長期休暇の前は留守宅対策の検索が増え、地域で事件が報道された直後には局所的な急増が起きます。こうした波は予測しづらいため、日予算に余裕を持たせておき、検索数が伸びた日に取りこぼさない設計にしておくのが実務的です。
地域特性としては、戸建て比率の高いエリアと集合住宅中心のエリアで反応が変わります。同じ広告文でもクリック率に差が出るため、エリア別のレポートを月次で見て、伸びないエリアの配信を絞る判断を入れます。エリア別の判断は最低でも3か月分のデータを見てから行い、単月の振れで止めないよう気をつけてください。
レポートで追う指標の優先順位
もうひとつ見落とされやすいのが、天候と工期の関係です。屋外設置は雨天で日程が流れるため、梅雨や台風の時期は現地確認から着工までの日数が伸び、その月の受注計上が翌月にずれます。広告の成果が落ちたように見えて、実際には計上のタイミングがずれているだけ、という誤読を避けるために、受注日と着工日は分けて記録しておくのが安全です。
報告で最上位に置くべき数字は、現地確認の予約件数と現地確認化率です。次に受注件数と受注単価、その次にクリック単価やクリック率といった媒体側の指標が来ます。この順番を逆にしたレポートは、媒体の数字が良くなったことを報告できても、経営判断には使えません。
加えて、家庭向けと法人向けを必ず分けて並べます。合算した数値は、片方の不調をもう片方が覆い隠すため、改善点が見えなくなります。分けて見ることで、たとえば家庭向けの現地確認化率が落ちているのはフォームの変更が原因だ、といった因果に辿り着けるようになります。現状のアカウントがこの粒度で見えているか不安なら、広告アカウント診断で構造と計測の両面を点検するところから着手してください。
まとめは家庭向けと法人向けを分けて現地確認率で評価する
防犯カメラ設置会社の検索広告は、キーワードの表面が同じでも需要の中身が二つに割れている点が最大の特徴です。この割れ目をアカウント構造とランディングページと予約フォームの三層で受け止め、共通の主要指標として現地確認予約を置く。この設計に切り替えるだけで、同じ広告費でも受注件数の伸び方が変わります。
- 家庭向けと法人向けはキャンペーンごと分ける。家庭向けは費用相場を先に提示し、法人向けは死角診断と録画要件から会話を始める。フォーム項目も別設計にする
- 主要コンバージョンは現地確認予約に置く。問い合わせ単価だけの評価は受注から遠い。現地確認化率が3割を切るキーワードは件数が出ていても止める
- 電話計測と受注データの戻し込みまでを設計に含める。電話が半数を占める業種で電話CVを見ないのは成果の半分を捨てているのと同じ
まずは無料で広告アカウント診断を
ハーマンドットでは、防犯カメラ設置をはじめとする工事・設備系の広告運用を数多く手がけてきました。現地確認に行ける枠から逆算した予算設計、家庭向けと法人向けの分離、電話コンバージョンを含む計測の立て直しまで、受注に直結する部分から順に整えます。件数が出ているのに売上が伸びないという状態は、構造を分けるだけで改善する余地が大きい領域です。
現在のアカウントをそのまま拝見して、キャンペーン構成・キーワードと除外設定・計測の三点を点検し、優先度をつけてお伝えします。他社に運用を任せている状態でのセカンドオピニオンとしてのご相談も歓迎です。診断結果だけをお持ち帰りいただいても構いません。
初回相談は完全無料・所要時間30分・オンライン対応可能です。まずは現状の課題を伺うところから始めましょう。




