Google広告のチャネル優先度・予算配分ガイド|低優先の上限%とディスプレイ移行の設定手順

チャネル優先度の設定

Google広告で「検索キャンペーンなのにディスプレイネットワークへ予算が流れている」「P-MAXの費用がどの面で使われたのか分からない」と感じた経験がある運用担当者は多いはずです。これまで配信先を絞る手段はネットワークのオン・オフや配信面の除外が中心で、残すか切るかの二択になる場面が多くありました。Googleは2026年10月14日、この二択の間に入る新しい設定として「チャネル優先度」と「予算配分」を発表しました。

本記事は2026年10月19日時点の公開情報をもとに執筆しています。Google公式ブログとGoogle広告ヘルプの記載を突き合わせ、高優先・低優先の動き方、低優先チャネルの上限%の決め方、ディスプレイ拡張の自動移行への備え、そしてMCCやAPIなど未対応の領域までを、設定事故を防ぐ実務の観点で整理します。日本語で読める解説はまだ少ないため、公式の英語情報を確認したうえで要点を日本語にまとめています。

対象は、検索・ショッピング・P-MAX・デマンドジェンのいずれかを自社または代理店で運用しており、予算の行き先をもう一段細かく管理したい広告主と運用担当者です。配信面の除外設定そのものやキャンペーン間の共有予算の設計を知りたい方には、本文中で関連記事をご案内します。

この記事の要点

  • 新機能の中身:チャネルを高優先・低優先に分け、低優先には日予算に対する上限%を付けられる任意設定
  • 効く条件:予算で制限されているキャンペーンでは優先度が効き、目標CPA・目標ROASで予算に余裕がある場合は上限%だけが効く
  • 最大の注意点:2027年2月からディスプレイ拡張を使う検索キャンペーンが自動移行し、現状維持には「ディスプレイ=低優先・50%」の設定が必要
  • 未対応領域:MCCからは設定できず、Google Ads APIとGoogle広告エディタは近日対応の段階
  • 運用の基本:現状のネットワーク別費用比率を把握してから上限%を決め、設定後は分割表示で毎週確認する

チャネル優先度と予算配分の基本

チャネル優先度とは、キャンペーン内の配信チャネルを「高優先」と「低優先」の2段階に分け、予算をどのチャネルから先に使うかをGoogleのAIに指示する設定です。予算配分とは、低優先にしたチャネルに対して、平均日予算の何%まで使ってよいかの上限を付ける設定です。どちらも任意の機能で、何も設定しなければ従来どおりの配信が続きます。

発表は2026年10月14日で、Google広告のプロダクト管理ディレクターであるTal Akabas氏がGoogle公式ブログ(The Keyword)で公開しました。詳細仕様はGoogle広告ヘルプ「チャネルの優先度と予算配分について」にまとまっており、提供開始は2026年10月15日からの段階的な展開とされています。アカウントによって使える時期が異なると明記されているため、管理画面に項目が見当たらなくても不具合ではありません。

高優先と低優先の動き方

初期状態では、すべてのチャネルが高優先に設定されています。高優先のチャネルにはGoogleのAIが先に予算を充て、目標CPAや目標ROASを使っている場合はその目標の範囲内で配信します。高優先で使い切れなかった予算が、あとから低優先のチャネルに回る順番です。

ここで押さえたいのは、低優先は「配信しない」という意味ではない点です。ヘルプでは、価値が低いと考えるチャネルを完全にオプトアウトする代わりに低優先を使う、という位置づけで説明されています。検索パートナーやディスプレイネットワークを過去に止めた広告主が、上限付きで再テストする手段としても案内されています。

低優先チャネルの上限%の計算方法

上限%は実際の費用ではなく、キャンペーンの平均日予算を基準に計算されます。ヘルプの例では、平均日予算1,000ドルのキャンペーンで低優先チャネルを5%にすると、そのチャネルの上限は1日あたり約50ドルになります。上限は毎日リセットされ、使い残しや超過分が翌日に繰り越されることはありません。

ただし、この上限はベストエフォート(努力目標)です。GoogleのAIは上限内に収めるよう動きますが、保証はされず、日によっては上限を超えることがあるとヘルプに書かれています。0%に設定すればそのチャネルでの配信を止める扱いになるため、オフにする操作と同じ結果を優先度設定の中で選べる形です。

対応キャンペーンと設定できるチャネルの範囲

対象となるキャンペーンタイプは、検索・ショッピング・P-MAX・デマンドジェンの4種類です。ただし、タイプごとに分けられるチャネルの単位が違い、デマンドジェンだけは優先度に対応していても予算配分(上限%)には対応していません。2026年10月19日時点のヘルプの記載を表にまとめます。

キャンペーンタイプ優先度を設定できるチャネル低優先の上限%
検索Google検索/検索パートナー/Googleディスプレイネットワーク(それぞれ個別)対応
ショッピングGoogle検索/検索パートナー対応
P-MAXGoogleチャネル(一括)/検索パートナー/Googleディスプレイネットワーク対応
デマンドジェンGoogleチャネル(一括)/Googleディスプレイネットワーク非対応(優先度のみ)
出典:Google広告ヘルプ(2026年10月19日時点の記載をもとに作成)

検索キャンペーンとショッピングキャンペーン

検索キャンペーンは、Google検索・検索パートナー・ディスプレイネットワークの3つを個別に高優先・低優先へ振り分けられるため、今回の機能が最も分かりやすく効くタイプです。たとえばGoogle検索を高優先、検索パートナーとディスプレイを低優先にしておけば、予算が足りない日でも検索結果ページへの配信が優先されます。

ショッピングキャンペーンはGoogle検索と検索パートナーの2つが対象です。ショッピングで検索パートナー経由の売上効率が落ちている場合に、オフにせず上限付きで残す選択ができるようになりました。商品フィードの改善とは別軸の調整なので、両方を並行して進められます。

P-MAXとデマンドジェンの「Googleチャネル」

P-MAXとデマンドジェンでは、検索・YouTube・マップ・Gmail・DiscoverといったGoogle自身の面が「Googleチャネル」として1つにまとめられます。つまり「YouTubeだけ低優先にする」といった細かい指定はできず、分けられるのは検索パートナーやディスプレイネットワークとの間だけです。ヘルプでも、個々のGoogleチャネルを細かく管理したい場合は、個別にオプトアウトできる検索キャンペーンやデマンドジェンを使うよう案内されています。

P-MAXの費用の行き先を知りたいという需要は強いものの、今回の機能でGoogleチャネル内の配分まで制御できるわけではありません。P-MAXで期待できるのは、外部パートナー面やディスプレイへの流出を上限付きで抑える効果だと理解しておくと、過度な期待による設定ミスを避けられます。YouTube比率を下げたい目的には合わない点は、社内で共有しておくべき注意点です。

配信面の除外やブランドセーフティの統制をあわせて見直したい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。

入札戦略ごとに効き方が変わる仕組み

チャネル優先度が効くかどうかは、キャンペーンが予算で制限されているかどうかで決まります。予算に余裕がある目標CPA・目標ROASのキャンペーンでは優先度はほぼ効かず、低優先チャネルの上限%だけが費用配分に影響します。この点を理解しないまま設定すると「変えたのに何も起きない」という誤解につながります。

入札戦略予算制限なし予算制限あり
目標CPA/目標ROAS/目標CPC優先度は配分を変えない。低優先の上限%は適用高優先が目標内で先に使い、余りを目標達成できる低優先へ。上限%は適用
コンバージョン数の最大化/コンバージョン値の最大化—高優先が先に使い、使い残しを低優先へ
クリック数の最大化/手動CPC—高優先が先に使い、使い残しを低優先へ
目標インプレッションシェア—高優先が先に使い、使い残しを低優先へ
出典:Google広告ヘルプの入札戦略別の説明をもとに作成(2026年10月19日時点)

予算制限の有無を先に確認する

設定を触る前に、対象キャンペーンのステータスが「予算による制限」になっているかを確認してください。予算で制限されているキャンペーンは、日予算の取り合いが起きているため、高優先・低優先の順番がそのまま費用配分に反映されます。検索広告で日予算が午後に尽きるようなアカウントほど、Google検索を守る効果が出やすい構造です。

反対に、目標CPAや目標ROASで予算が余っているキャンペーンでは、AIは目標を満たせる配信をすべて買いにいくため、順番を付けても結果は変わりません。この場合に費用の流れを変えられるのは上限%だけです。まず予算制限の有無を見て、使う設定を優先度か上限%かに決めるのが、無駄な試行錯誤を減らす順番です。

目標値入札で上限%だけが効く理由

目標値入札のAIは、目標を満たす限り検索パートナーやディスプレイの在庫も積極的に買います。そこへ低優先・上限%を付けると、目標を満たす在庫であっても、そのチャネルでの費用が平均日予算の一定割合を超えないように抑えられます。つまり上限%は、AIの判断に対して広告主が費用の天井だけを決めるガードレールとして働きます。

注意したいのは、上限を厳しくしすぎると、目標CPA内で取れていたコンバージョンまで失う可能性がある点です。低優先チャネルが本当に質の低い流入なのか、計測上そう見えているだけなのかを、コンバージョン後の商談化率や返品率まで含めて判断してから上限を決めることをおすすめします。

目標値入札や予算消化の判断基準については、以下の記事で詳しく解説しています。

ディスプレイ拡張の自動移行への備え

最も影響が大きいのは、2027年2月から始まるディスプレイ拡張の自動移行です。ディスプレイネットワークをオンにしている検索キャンペーンは、現在の費用配分の仕組みが廃止され、チャネル優先度と予算配分の仕組みへ自動的に移されます。Googleは、移行によってGoogle検索・検索パートナー・ディスプレイの間で費用配分が変わる可能性があると明記しています。

現状維持なら「低優先・50%」

現在の配信の形をできるだけ保ちたい場合、公式ブログとヘルプはいずれもディスプレイネットワークを低優先にし、予算配分を50%に設定する方法を案内しています。ただし、この50%もベストエフォートの上限であり、今の挙動と完全に同じになる保証はありません。移行後の数週間はネットワーク別の費用を日次で確認する体制を用意しておくべきです。

また、何も設定していない検索キャンペーンは、2027年2月までは従来のディスプレイ拡張の挙動が続きます。早めに優先度を設定すると、その時点で設定がすぐに有効になり、ディスプレイ拡張の従来の予算の動きを置き換えます。移行を前倒ししたいのか、期限まで様子を見るのかは、キャンペーンごとに決めておく必要があります。

目標インプレッションシェアの検索キャンペーンは配信が止まる

見落としやすいのが、入札戦略に目標インプレッションシェアを使っている検索キャンペーンです。ヘルプによると、移行後はこの入札戦略の検索キャンペーンでディスプレイネットワークが配信されなくなります。指名キーワードの防衛などで目標インプレッションシェアを使い、ディスプレイ拡張も残しているキャンペーンでは、ディスプレイ経由の費用とコンバージョンが消える前提で計画を立ててください。

ディスプレイ経由で一定のコンバージョンが出ていた場合は、別途ディスプレイキャンペーンやデマンドジェンを立てて受け皿を作るのが現実的です。移行日を待ってから慌てるより、年内にディスプレイ経由の成果を棚卸しするほうが、予算計画への影響を小さく抑えられます。

移行前に洗い出すべきキャンペーン

  • ディスプレイネットワークがオンの検索キャンペーン:自動移行の対象
  • 目標インプレッションシェアの検索キャンペーン:移行後はディスプレイ配信が停止
  • ディスプレイ経由のCVがある検索キャンペーン:受け皿キャンペーンの要否を判断
  • すでに優先度を設定した検索キャンペーン:設定時点で新しい挙動に切り替わっている

低優先チャネルの上限%の決め方

上限%は、直近のネットワーク別費用比率を出発点にし、成果を見ながら段階的に動かすのが基本です。Googleは推奨値を示しておらず、具体的な数値はディスプレイ拡張の現状維持用の50%と、計算例の5%、配信停止の0%だけです。そのため、自社のデータから初期値を決める必要があります。

現状のネットワーク別比率から出発する

最初に、キャンペーンの費用をネットワーク別に分割して、過去28日程度の比率を出します。たとえば検索パートナーの費用が全体の15%で、コンバージョン単価がGoogle検索より大きく悪い場合は、上限を15%より低く置くことで費用を検索側へ戻す方向に動かせます。逆にコンバージョン単価が同水準なら、比率と同じ程度の上限にして挙動を固定する使い方もできます。

以下は、平均日予算30,000円の検索キャンペーンを想定した試算例です。実在のアカウントの数値ではなく、考え方を示すための計算例としてご覧ください。

目的低優先にするチャネル上限%1日の上限額(試算例)
検索パートナーを試験的に再開検索パートナー5%約1,500円
検索パートナーの比率を現状より抑える検索パートナー10%約3,000円
ディスプレイ拡張の挙動を維持ディスプレイネットワーク50%約15,000円
そのチャネルでの配信を止める任意0%0円
試算例:平均日予算30,000円の検索キャンペーンの場合(上限はベストエフォート)

動かす幅と判断期間を決めておく

上限%を変えると、AIの配信パターンも変わります。毎日のように数字を動かすと、どの変更が効いたのかが分からなくなるため、1回の変更幅は5ポイント程度、判断期間は最低2週間といった社内ルールを先に決めておくと安定します。この幅と期間は公式の基準ではなく、変更の効果を切り分けるための運用上の目安です。

判断の物差しは、チャネル別のコンバージョン単価だけでは不十分です。リード獲得型の商材なら商談化率、ECなら返品やキャンセルを除いた売上で比べないと、低優先チャネルを不当に低く評価してしまいます。チャネルを止める判断は、最終成果に近い指標で行うことが、上限%を使ううえでの原則です。

なお、共有予算に設定した場合、上限%は共有予算全体に対して適用されます。キャンペーン間で予算を融通する共有予算の設計については、以下の記事で詳しく解説しています。

設定手順と事故を防ぐ確認ポイント

設定はアカウント単位とキャンペーン単位の2か所で行えます。アカウント単位の設定はそのタイプの対象キャンペーンすべてに既定値として効くため、影響範囲が最も広く、事故が起きやすい操作です。ヘルプに記載された手順を、確認ポイントと合わせて整理します。

アカウント単位で既定値を決める

アカウント単位では、「アカウント設定」を開き、「チャネルの優先度(Channel Prioritization)」のカードからキャンペーンタイプを選び、チャネルごとに高優先・低優先を指定します。低優先のチャネルには任意で上限%を入れ、保存すると反映されます。日本語版の管理画面での正式な項目名は、段階展開中のため本記事執筆時点では確認できていません。

注意したいのは、すでに上限%を超えて費用が出ているキャンペーンがある状態でアカウント既定値を入れると、そのキャンペーンの費用配分が変わる点です。ヘルプにも同様の注意書きがあります。アカウント既定値は、全キャンペーンのネットワーク別比率を確認してから入れることを徹底してください。

キャンペーン単位で上書きする

キャンペーン単位では、キャンペーンの「設定」から同じカードを開き、「キャンペーン単位の設定を使用」を選ぶとアカウント既定値を上書きできます。共有予算に紐づくキャンペーンの場合は、その設定が共有予算に紐づく全キャンペーンに適用されます。アカウント既定値へはいつでも戻せるため、テストはキャンペーン単位から始めるのが安全です。

共有予算で使う場合は、紐づくキャンペーンがすべて同じタイプである必要があります。また、キャンペーンの合計予算と組み合わせられるのはデマンドジェンだけで、検索・ショッピング・P-MAXの合計予算キャンペーンには適用されません。年末商戦で合計予算を使う予定がある場合は、優先度設定と両立できない点を計画に入れておく必要があります。

保存前の確認リスト

  • 設定の単位:アカウント既定値かキャンペーン上書きか
  • 対象の入札戦略:予算制限の有無と目標値入札かどうか
  • 共有予算:紐づくキャンペーンが同じタイプか
  • 合計予算:デマンドジェン以外では適用されない
  • 変更記録:変更日と上限%を社内の記録に残したか

カスタムテストでも利用できますが、複数キャンペーンの共有予算はテストに対応しておらず、テスト内のチャネルはすべて同じ優先度として扱われます。テストで効果を測る場合は、単独予算のキャンペーンを選んでください。自社のアカウントでどのキャンペーンから試すべきか判断に迷う場合は、ハーマンドットの無料アカウント診断で設定前の棚卸しからご相談いただけます。

設定後のモニタリングと判断の目安

設定後は、ネットワーク別の費用比率が上限%の近くに収まっているかを毎週確認するのが基本です。上限はベストエフォートなので、超える日があること自体は仕様の範囲です。問題は、超過が続いて月単位で想定比率から大きくずれる状態で、その場合は上限%の見直しかオプトアウトを検討します。

ネットワーク別の分割表示で確認する

Google広告のキャンペーン一覧では、表示項目の「分割」からネットワーク別に費用やコンバージョンを分けて見られます。検索キャンペーンならGoogle検索・検索パートナー・ディスプレイネットワークの費用比率を、設定前と設定後の2週間ずつで比べると、上限%が意図どおりに効いているかが分かります。ヘルプには新機能専用のレポートについての記載がないため、当面は既存の分割表示で追うのが現実的です。

P-MAXでは、Googleチャネル内の内訳までは今回の設定で制御できません。チャネル別の成果を確認できるレポートがある場合でも、優先度設定の効果として見るべきなのは、Googleチャネルと検索パートナー・ディスプレイの間の比率の変化です。見る指標を設定の粒度に合わせることで、効果の誤読を防げます。

超過が起きたときの考え方

Google広告では、1日の費用が平均日予算の最大2倍まで使われる日がある仕様になっており、月単位では日予算の平均に月の日数を掛けた額を超えないよう調整されます。予算配分の上限%も平均日予算を基準にしたベストエフォートなので、費用が大きく出る日に低優先チャネルが上限を超えることは起こり得ます。日次の数字だけを見て設定を頻繁に変えるのは避けてください。

判断は週単位、変更は2週間単位を目安にすると、AIの学習を乱さずに済みます。それでも低優先チャネルの比率が目標を大きく超え続ける場合は、上限%を下げるか、0%またはオプトアウトに切り替えます。上限%は費用の天井であり、成果を約束する設定ではないことを前提に運用することが大切です。

設定変更の効果を本番反映前に比較検証する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

代理店・複数アカウント運用での注意点

複数のアカウントを管理する代理店やインハウスチームにとって、最大の制約はMCC(クライアントセンター)から一括設定できない点です。ヘルプには、マネージャーアカウントからはチャネル優先度を設定できず、各クライアントアカウントかキャンペーン単位で設定するよう書かれています。管理アカウント数が多いほど、手作業の工数と設定漏れのリスクが増えます。

API・エディタ対応までの運用方法

Google Ads APIとGoogle広告エディタは、2026年10月19日時点で「近日対応」とされています。現時点で設定できるのはGoogle広告の管理画面とSearch Ads 360です。スクリプトや社内ツールで一括管理している場合でも、当面は管理画面で1件ずつ設定し、その内容を別途スプレッドシートなどに記録しておく必要があります。

代理店に運用を任せている広告主は、どのキャンペーンにどの優先度と上限%を入れたのかを、月次レポートで共有してもらうよう依頼しておくと安心です。変更履歴が残らない設定は、成果が落ちたときの原因究明を難しくします。とくに2027年2月の自動移行前後は、変更の有無を明示してもらうことが重要です。

社内と代理店の役割分担

上限%の数値は、商談化率や粗利など広告管理画面の外にあるデータで判断する場面が多くなります。そのため、代理店だけで決めるのではなく、広告主側が最終成果のデータを提供し、代理店がチャネル別の費用と成果を突き合わせる分担が望ましいです。今回の新機能は、こうした連携ができている運用体制ほど効果を出しやすい設定です。

運用を外注する場合の進め方や、代理店に求めるべき体制については、以下の記事で詳しく解説しています。

公式情報で確認できていない点と確度

本記事の仕様は公式ブログとヘルプで確認できた内容に限っていますが、まだ公開されていない情報もいくつかあります。段階展開中の機能のため、ここで挙げる点は今後の発表で変わる可能性があるものとしてお読みください。

日本での提供範囲について、公式ブログは今後数か月で全世界に展開すると説明しており、日本も対象に含まれると考えられます。ただし、日本のアカウントでいつ使えるようになるかの具体的な日付は示されていません。日本語版の管理画面での項目名や表記も、本記事執筆時点では確認できていないため、本文では英語の項目名を併記しています。

2027年2月の自動移行については、何日に始まるのか、移行したキャンペーンに既定でどの優先度が入るのかが公表されていません。現状維持の方法として示されているのは「ディスプレイ=低優先・50%」の設定だけです。また、公式ブログはデマンドジェンも予算配分の対象のように読める書き方ですが、ヘルプではデマンドジェンは予算配分に非対応と明記されています。食い違いがある部分はヘルプの記載を優先するのが安全です。

APIとエディタの対応時期も「近日」とされているだけで、具体的な時期は未定です。業界メディアのSearch Engine Roundtableによると、8月にはアルファ版の存在が確認されていたと報じられていますが、正式な提供時期との関係はGoogleから説明されていません。最新情報はヘルプページの更新で確認することをおすすめします。

自社アカウントで移行対象のキャンペーンがどれだけあるか、上限%をいくつにすべきかを第三者の視点で確認したい場合は、無料の広告アカウント診断をご活用ください。

まとめ 新設定は予算制限と移行対象の確認から

チャネル優先度と予算配分は、配信先を残すか切るかの二択だった運用に、上限付きで残すという中間の選択肢を加える機能です。効き方は入札戦略と予算制限の有無で大きく変わり、2027年2月のディスプレイ拡張の自動移行という期限もあります。最後に要点を整理します。

  • 効く条件を先に確認する。予算で制限されたキャンペーンでは優先度が効き、予算に余裕のある目標値入札では上限%だけが効きます。
  • 移行対象を年内に洗い出す。ディスプレイ拡張を使う検索キャンペーンは2027年2月から自動移行し、現状維持には低優先・50%の設定が必要です。
  • 上限%は実データから決めて記録する。ネットワーク別比率を出発点に2週間単位で調整し、MCC非対応のため変更履歴を手元に残します。

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チャネル優先度と予算配分は、設定そのものは数クリックで終わりますが、どのキャンペーンにどの上限%を入れるべきかはアカウントごとに答えが異なります。とくにディスプレイ拡張を使う検索キャンペーンや、目標インプレッションシェアで運用しているキャンペーンは、移行の影響を事前に見積もっておくことが欠かせません。

株式会社ハーマンドットでは、ネットワーク別の費用比率と最終成果の関係を確認し、優先度と上限%の初期設定案、移行前に手当てすべきキャンペーンの洗い出しまでを診断します。自社の業種で問い合わせ単価や商談化率をどう改善できるかもあわせてご提案します。

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